これは、私の母が懸命に生きた証を自分の記憶に残したくて綴る、記録です。




母のこと④は、こちらから
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それから数日後、
検査結果がでました。


血液腫瘍マーカが示した結果通り


2021年7月26日


再び、転移。


今回は、

大動脈リンパ節に2つあるとのことです。


この事実を個人個人がどのように


引き受けていくのか。



母は言う。

  もうきり刻まれるのは嫌だと。




人生は、、選択の連続。



私たちは何を選んで

何を選ばないのか。



手術で悪性腫瘍と

追いかけっこして

命を繋いでいくのか、、、。



残された人生を

手術で延命にかけるのではなく、

あとは自然な状態にまかせ



穏やかに引き受けていくのか。




今の私には

何を選択することが必要なのか

決めることができません。


ただ荒野にひとり、

立ちすくんでいる自分が見えるだけです。



一方で、今だからわかることがあります。


むしろ、今ならわかります。



  がんっていう病気は優しいよ



衛藤先生が仰っていた言葉が今、

鮮明に私の体に吸収されています。



この目の前にいる大切な人とは

限られた時間の中でしか

過ごせないことが明確になり、

ともに過ごす残された時間を


何をして何をしないか。



どのようにすれば

幸せな時間を共有できるのか


考える余地が与えられています。




闘病する側が
いちばん辛いことは承知の上で


残されるかもしれない家族にとっては

  がんっていう病気は、優しかったんだ、、、


お母さん



今まで、キツイ言い方して、ごめん



今まで、たくさん心配かけて、ごめん



たくさん思いあたる「ごめん」を
改めようと思います。



今日で最期かもしれないと思って


寝る前は必ず「おやすみ」って言おう。


今日で最期かもしれないと思って


朝、目が覚めたらそのことに感謝して
「おはよう」って笑顔で伝えよう。


  今日が最期かもしれないから


忙しい毎日だけど、マイベストで

母の声にできる限り耳を傾けよう。



「幸せだね」って笑顔で過ごせる時間に
これからは変えていこう。

って心の底から思えます。



母のこと⑥に続く




🌈こころのはぐ
心理カウンセラー田中春菜