クリスマスの夜に | プリオットの短編集

プリオットの短編集

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今日のプレイリスト。



1.Santa Claus Is Comin' to Town /Jackson5

2.Have Yourself A Merry Little Christmas /Jackson5

3.The Christmas Song /Jackson5

4.Up On The House Top /Jackson5

5.Rudolph the Red-Nosed Reindeer /Jackson5

6.Little Drummer Boy /Jackson5

7.Frosty the Snowman /Jackson5

8.Someday At Christmas /Jackson5

9.Give Love On Christmas Day /Jackson5

10.Christmas Won't Be the Same This Year /Jackson5

11.Little Christmas Tree /Jackson5

12.I Saw Mommy Kissing Santa Claus /Jackson5











少し風が強い午後7時は、会社帰りの人や、学生、ちょっと遅い買い物の帰りの女性、そんな人たちがそれぞれに帰るべきところへ帰っていく。


街中が恋をしているようなクリスマスの夜、駅に続く商店街のスピーカーからは、ジャクソンファイブの「ママがサンタにキスをした」の小気味良いメロディーが聴こえていた。


目に見えない氷の粒が舞い、針で刺すような寒さの中、僕はマフラーで鼻まで隠し、小さい飴玉が3個入ったポケットに手を突っ込んで死んだマイケルジャクソンのことを考えている。


どんなことがあっても相対化できない暗闇、それが孤独だとすれば、希代のスーパースターをもってしてもそれに打ち勝つことができなかった。


でも人は恋をするし、夢を見る。来年も、再来年もクリスマスはやってくる。その繰返しが、やがて大事な意味を持つようになる。






だんだんと悲しくなってきて





たぶん僕は、かなりぼーっとしていたのだろう。ふいに縁石につまずいてこけそうになった。右手に持った鞄から、書類やらボールペンやらがあたりに散乱した。後ろを歩いていた6歳くらいの女の子が散乱したものを集めてくれた。女の子の母親はめんどくさそうに僕を見ていた。






-大丈夫だよ。ありがとう。





僕はポケットから飴玉を取り出して女の子に渡した。






女の子は恥ずかしそうに笑って母親を見た。もらってもいい?と言った具合に。母親はうなずいた。













永遠



僕は永遠にとらわれるふりをしていた。甘い香り、黒く長い髪はまるで夜露をまとったみたいで、放つ声は切なくて、はかない。


ゆっくりと降る雪が窓を打ち、ストーブの熱を冷ましていった。

オレンジ色の空、期待と焦燥と、希望と失望が部屋を包み、抱える混沌が少しずつでもほどけていけば、僕はどれだけ楽になれたか知れない。



もしもこれが夢ならば、もう覚めなくてもいいと思った時、いつもざわめきが朝を知らせてくれた。




僕は人間の持つ本質的な距離感を保てずにいた。赦しと裏切りが世界を染めてしまっていることに慣れないまま、よこしまな孤独に打ち勝てないでいた。その代償として得たものは、さらに深く、終わりのない混沌。どれだけ自省を繰り返しても、また大きな憂鬱が差し迫ってくるし、僕はそれを癒す方法を、またそのたびに求めるのだ。







駅に続く道の上には、冬の冷たい空気がはりつめた空があって、白い月が静かに揺れている。


月が美しいのはたぶん、光だけが光じゃないことを知っているからなんだと考えていたら、 

白いためいきが夜空に溶けていった。



コツコツと響く靴の音。












素敵なクリスマス。来年の今頃も、みんなが幸せで、さみしい思いをすることがないように。






メリークリスマス。