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たか坊のブログ

スクリーン印刷の資材・機械を販売している商社を経営しています。

日々の日報を兼ねた記事をUPしています。

新年あけましておめでとうございます。

本年も、当ブログ及び弊社Web-Stanceを何卒宜しくお願い致します。


昨年の当ブログを振り返ってみると、書いた記事数は50と少し。
これは多いのでしょうか、少ないのでしょうかはてなマーク


ただ数多く書けば良いのかというとどうなのかは解りませんが、内容が濃いものを多く書くことは、きっと良い事なんでしょう。

と言う訳で、今年の目標


100本書く

ガーンガーン

簡単に言ってしまいましたが、弊社は週休2日制なので、2営業日に1本書かねばなりませんガーン

できんのかはてなマークガーン


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Web-Stance(ショッピング)のページ

雪が、降っては解け、降っては解け。道路はぐしゃぐしゃで走りづらいし、なんかこう、人出は多いしショック!

今日を含めて今年も後3日。最終日は大掃除ですので、実質あと2日ガーン



と言う訳で、今日のお題は予告通り「枠」ですニコニコ


「枠」と言わず、結構なんでもそうなんですが、基本が肝心で、大本がダメだと良い物は作れませんガーン

今まで、当ブログで色々お話しさせて頂いている事も、肝心の「枠」がダメダメだとどうにもならないガーン
でも、ご安心を。だからってより高い物を使いなさいという訳では有りませんニコニコ

良いものが安価であれば、それはとっても良い事なんですが、なかなかそうは問屋が卸さない訳でガーン
安価な物でもポイントを押さえて、大丈夫かどうかを確認して使って頂ければ良いのですがニコニコ



で、枠のお話ですが、私らシルクスクリーンのまともな資材屋さんが通常お勧めしているのは「アルミ製」の枠です。

でも、「木」でもかまいません。

何が肝心なのかと言うと、「剛性」ですニコニコ


シルクスクリーン印刷の版は、張ってあるスクリーンメッシュに有る程度の「テンション」。引っ張り強度が無ければならないのは、当ブログで何度かお話ししました。

ぴんビックリマーク程度ではなく
びーーーーーーーん!!位に張らなければならないのですガーン


サイズが400mm×500mm位の枠でしたら、ぱっと見には解りませんが、長辺(500mm)の材が微かにたわみます。
もっと大きくなったら、なおさらたわむ位に張るのが普通です。

と言う事は「木」でも、ベニヤ板を「ロ」の字型に切った物では到底無理ですガーン簡単にひのったり、捻じれちゃったりしますガーン
せめて25~30mm位の角材を使用して「ロ」の字型に組んで下さい。

アルミならどうなのはてなマークって話ですが、少しそれますが、自動機等、スキージ圧が概ね高い印刷では、アルミの中は中空で無く、もう1本「芯」が入っている物を使います。

切断して中を見ると「日」の構造になっています。
これは、スキージ圧に相応のスクリーンのテンションに耐えられるようにする為ですニコニコ
逆に言えば、そうしないと、アルミ枠ですら捻じれちゃったりするガーン

という訳で、通常は「ロ」の字の幅は25~40mm、高さは20~25mmの物でなければ、理想のテンションはかけられないと考えましょうガーン

こんな事をお話しするのも、少し前の当ブログにも書きましたが、北海道で「海外製の枠を買ったらねじれた」という社長とお話をした事も理由の一つです。その枠は巾が25mmで高さが15mmだったそうですガーン


そうならないようにするには、テンションをゆる~く、してしまえば良いのですが、そうすると印刷時に色々な問題が出るようになります。

その一

 インクが抜けづらく(落ちづらく)なる。水性バインダーの場合、版が詰まる

その二

 版離れが悪くなるので、特に大きなベタを印刷すると、中央部のインクの乗りが悪く、薄くなる

その三

 多色印刷は現実的に無理

その四、、、、その七位まではありそうですがガーン

はたと気付いたのですが、最近は特に「柔らかいインク」をお望みの方が増えてきています。
なぜかとお聞きすると、インクを落とし易いからだと仰る方が多いのです。

で、もっと突っ込んでお聞きすると、スクリーンのテンションが無い版をお使いになられていたりします。

本来は、インクを柔らかくするのではなく、スクリーンメッシュのテンションを上げる事で対処すべきで、そうしないと、あとあと色々な問題が起きます、上述のようにかお


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最近は本文よりも、前置きの内容を考える時間の方が長くなってきましたガーン

今日は前置きのネタがありませんガーン



本日は版ができるおおもとの材料「スクリーン 」についてですニコニコ


まず、材質。


シルクスクリーンの「スクリーン=紗」には、大まかに次の材質のものが有ります。

1.シルク(絹)
2.ステンレス
3.ナイロン
4.テトロン

1は最近はほとんど見当たらなくなりました。これがシルクスクリーン印刷の命名のもととなったのですねガーン

ただ、現在でも、グランド原紙(ニス原紙)などを切り抜き、アイロンなどで熱接着している方もいらっしゃると思います。
以前、書きましたが、テトロンのスクリーンメッシュに、熱圧着ラバーシートをアイロンプレスするのは間違いですが、こちらが正当なやり方ですニコニコ

2はプリント基板など、微細で精密な印刷を必要とする場合に使われます。
スクリーンは感光剤を露光した後も、スキージ圧によって微妙に伸縮します。ステンレスメッシュは「ほぼ」伸縮しないので、機械による自動機で印刷すると精度が出せる訳ですねニコニコ

3のナイロンメッシュは曲面印刷や、被印刷物に微妙な凹凸が在るものに印刷する際に使います。
本来シルクスクリーン印刷は平滑な面にしか印刷ができませんガーン
ただ、微かで緩やかな凹凸であればナイロンメッシュの伸縮性能にスキージを追随させれば印刷が可能です。
欠点は、伸縮性があるがゆえにスキージ圧をあまりかけすぎると感光乳剤が塗布されずに、糸がむき出しになっている部分で糸がよれてしまう場合があります。
という訳で、ナイロンメッシュは繊維用の印刷にはあまり使われません。

ちなみにカーブがきつい物になると、それは「パッド印刷」の領域になります。

4.現在主流のメッシュがテトロンメッシュです。

さて、次は紗の「番手」 100メッシュとか120メッシュとか言うあれですニコニコ
この番手は、1インチの巾に糸が何本入っているかを示していますので、数が多いほど、糸が張っている間隔が狭くなっています。
スクリーンは縦横に張られていますので、当然インクが落ちる部分の四角形の面積に影響してきます。この四角の部分をオープニング(開口部)と言いますが、番手が少ないほど開口部が大きくなる仕組みです。

ただ、微妙な問題ですが、同じ番手でも糸の太さが違う製品がたくさんあります。

1インチにある糸の本数は同じく120本なので、太い糸を使えばオープニングも比例して小さくなります。
じゃぁ、細い糸の方が良いではないか!!と思われますが、あまりに細すぎると、ナイロンメッシュの個所でお話したと同じような、紗がよれる現象が起きやすいのですショック!


弊社が主にここでご紹介している「繊維製品へのプリント」で私がお勧めするのは、というかそれ以外はお勧めできませんがガーン

材質は「テトロン」を使いましょう!!

番手は、

通常は100~120
網点での色分解印刷(プラスチゾルインク使用)は最高200まで
金粉群分は80
ラメやグリッターを使うのなら40にしましょう

という具合です。

段々と年末が近づいてきていますが、次回は

「枠」


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年賀状の宛名を印刷せねばなりません。住所録を整備して、やおら印刷を始めたのは良いのですが、葉書が反っている為、綺麗に印刷できませんショック!

重しをのっけて、しばし待ってみますガーン



今回は、使い終わった版の再生についてですニコニコ



印刷が終わった後のインクの清掃については、何度も書いておりますので簡単にガーン


水性バインダー(インク)は、大まかにインクを取ってしまってから、水で洗い流せばOKです。

プラスチゾルインクも同じように、大まかにインクを取ってしまってから、専用の薬剤を使って水で洗い流します。大量の枚数を印刷する場合には「耐水性版(耐水性感光乳剤で作った版)」を使用するのが普通です。

ちなみに、この「専用の薬剤」はこちら →


「プラスチゾルインクはシンナーで落とすものだ」というのは誤った見解です。でも、少量のプリントしかしないので「耐油性版(耐油性感光乳剤で作った版)」を使用した、という場合であれば、水洗すると版が壊れてしまうので、溶剤系の薬剤を使って洗浄しなければならなくなります。

この場合、灯油系の溶剤をお勧めします。厳密に言うと、耐油性の感光乳剤の性質にも依るのですが、灯油系を使っていればほぼ大丈夫ですニコニコ

けっして「ケトン類」は使わないでくださいね。


さて、次は

「二度とこの版は使わないので、露光して硬化した感光乳剤を落としたい」という場合です。

本来、適正に露光した感光乳剤は必ず落とせます

ただ

長期間版を保管していると、その間に自然光に含まれる近紫外線で過剰に露光されてしまい、とってお落としづらい版になってしまっていたり、

「硬膜化」してしまった版はとっても落としづらく、一見けっして落とせないように思えるものも少なく有りません。

余談ですが、北海道外の業者様に外注で版をお願いすると、だれも頼んでいないのにガーン「硬膜化」をして下さる所が多いみたいです。
多分、お使いになる方(印刷される方)がどのようなインクを使って、どのようなスキージ圧で刷るのか把握できないため「版が壊れてしまう」という状況を起こさない安全策でそうされるのだと思いますが。

でも、こうなると、大概の場合は

「じゃぁ、新たに枠にスクリーンを張るところから作り直しですね」と言う事になってしまうので、費用もかかりますショック!


なんとかならんでしょうかはてなマーク


なりますニコニコ



状況によって二つの方法が有ります。


まずは、ゴーストリムーバー を使う方法。

本来、ゴーストリムーバー は、長年使った版に残ったゴーストを落とすための物ですが、すこしこびり付いて落ちない感光乳剤も一緒に落とせます。

「いやぁ~それどころじゃない位こびり付いて落ちないビックリマーク」とか
「硬膜化しているから落ちないビックリマーク」というお方。


最後の手段ですガーン



リムーバーMW


これ。

リムーバーMW と申しまして、弊社の製品ですニコニコ
でも、本来は、熱圧着したラバーシートを剥がすためのものですガーン

でも、これをウエスなどに染み込ませて、版の両側からゴシゴシ擦ると・・・・・・・

硬膜化された版でも落とせますニコニコ

何故ですかってはてなマーク


それは、硬膜化の方法とリムーバーMWの仕組みから考えると落ちないはずがないからですガーン



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もう年末です。そして私も歳ですガーン

この前の土曜日に出席した忘年会の疲れが取れませんショック!
本人は「ひょっとして風邪はてなマーク」と思っていたんですが、これは3日酔いかもしれませんガーン

咳は出ない、鼻水も出ていない。勿論、熱もありません。なのに・・・だるいガーン



感光乳剤をお使いの方は、製版用のポジ作りは如何なさっているでしょうはてなマーク


多く聞くのは、紙・トレーシングペーパー、そしてOHPフィルムです。


前回書いた露光機の件で触れましたが、直接法感光乳剤を露光するために必要なのは紫外線です。

感光乳剤が反応する、硬化するのは一定の波長をもった近紫外線でしたよねはてなマーク

上記のいずれも、皆さんはインクを落とす部分、つまり感光乳剤を硬化させない部分を「黒」で塗りつぶされていると思います。
何故でしょうはてなマーク

そうです。紫外線を通さないようにする為です。

可視光線はいくら通しても感光(硬化)しないんです、本来。ただ、これまた前回書きましたが、太陽光には不可視光、近紫外線が含まれていますから、太陽光に当たってしまうと、感光してしまいます。

これ、大前提ですが、

直接法感光乳剤を感光する為には近紫外線が必要で、インクを落とす部分を覆うためには、近紫外線を遮断する、という事です。


紙も、トレーシングペーパーも、OHPフィルムも、インクを落とす部分は黒くしますが、残りの部分は白かったり、少し白かったりガーン、透明だったりしますが、白だって、いくらか不可視光を遮断しますので、紙の方がより焼きづらいのですね。

でも、透明な市販のOHPフィルムはインクジェットプリンターのインクが定着しづらくできています。こちらはこちらで、黒くする部分が「透けスケ」になりがちなんですね。

と言う訳で、OHPフィルムに水性インクジェットプリンターのインクの受理層を設けてあるのがこちらの商品です。

STAN-FILM

このページには、基本的な設定を載せてありますが、どこのメーカーのプリンターでもOKですニコニコ


もう一つ豆知識的な事をお話しすると、

このページではカラーは「グレースケール」で印刷する設定にしてあります。そりゃぁ、カラーで印刷するより黒の方が真っ黒になるからでしょはてなマークという気がしますがガーン


先ほども書きましたが、露光しない部分とは近紫外線を通さない部分を作る事でした。
本当はガーンカラーで黒を印刷した方が上手くいきます。


なぜなら、昔の人は「アンバー色」でマスキングしたのです。
プリンターのインクにはマゼンタが含まれていますし、イエローも含まれています。
こちらの方が、近紫外線をよりよく遮断するようですニコニコ

病院などで、レントゲン室の隣には暗室がありました。今はどんどんデジタル化が進んできているので、暗室が在る病院も少なくなってきていると思いますが。
近所にもし馴染みのガーン医院さんがあったりしたら、是非一度暗室を見学させて貰って下さいガーン

暗室にある明りとりのランプは赤です。
レントゲンのフィルムを感光させないように赤になっています。

写真の現像所はどうなんでしょうねはてなマーク
黄色でもいいという話も聞きます。


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