北海道の昔からのお客様から「
スクリーン
を張っておくれ」と、大量の
アルミ枠
が届きました
で、色々な番手で張って欲しいとの事だったので、念の為にお客様に電話をしました。
「専務(お客様)。このうちのこれこれの枠に張ったら、枠がゆがみますが(笑)」
「だよね(笑)それがこの前言っていた中国製の奴さ。無理じゃない程度に張って。お願い(笑)」
というやりとり
前回「
I Screen Tentioner
」で、枠の剛性が必要です、と書いた翌日に、あまりにもタイムリーに送られてきたので、苦笑を隠せませんでした
どんな枠なのか、写真をお見せしたところで判別できるとも思えない
この枠は、外寸がおおよそ465×570mmなんですが、弊社がお勧めする剛性の320×470mmの枠よりも軽いんだもの

いかに薄っぺらいアルミを使っているのが分かるってものです。
ネットで結構安く売ってたから試しに買ってみたそうですが

Tシャツくんの版並みにしか張れません
話は変わって、質問のお電話やメールを頂く時って、結構似たような内容が多かったりします。まるで、離れたお客様が示し合わせてお問い合わせ頂いている様に
「ラメで、とってもキラキラにしたいんですが」とか
「蓄光インクで色々な色のものって有りますか?」とか
「再帰反射のインクで反射率の良いインクってどれですか?」
それぞれ微妙には違うんですが、基本的に以下の事に気をつける必要があるのです。
既製品の
グリッター
(ラメ)インク、蓄光インク、再帰反射インクはいずれも、淡色生地だけでなく、濃色生地にも使えるように作られています。ここがポイントです
「淡色生地だけでなく、濃色生地にも使える」という事は、「生地の色をなるべく隠蔽できるように作られている」という事です。
という事は、乳白に濁っているという事に他なりません
という事は、ラメのキラキラ感も、蓄光顔料が光を吸収する際、そして溜めた光を放出する際も、
再帰反射ビーズ
に届く光も反射する光も「すべて減衰する」という事です
「使い物にはならない」という意味ではありません

ただ、こうした理由で、「あまり光らないなぁ。。。。」感になっているのでして、もっと良くしようとすると方法はないでもない
この解決には、覚悟とお金がかかります
ポイントは、
より透明度の高い透明インク
とそれぞれの「グリッター粉」「蓄光粉」「再帰反射ビーズ」の他に、版が一つ多く必要になります
既製品で販売されている各インクが白く濁っているのは、濃色の生地色を少しでも隠蔽しようとしているのに他ならないのであれば、一番下地に白をプリントして生地色を隠してしまいましょう。
そして、その上に、透明度の高いインクに各粉を混合したインクでプリントしましょう
さて。こうしたのに「ラメがあんましキラキラしてないぢゃん」とお嘆きのあなた
熱プレス機で乾燥していませんか?
これは、シルバーやゴールドの印刷でも言える事なのですが、熱プレスを行うと、インク表面が真っ平らになってしまいます。
ラメは特に、シルバー粉やゴールド粉も、平らな面があっちゃこっちゃを向いているおかげで「キラキラ」見えるのです。それを、真っ平らに押しつぶすと。。。。。。
最後に、色々な色調の「ラメ」、「蓄光」そして「再帰反射」を行おうとして、
たとえば透明インク+ラメに顔料を加えてもキラキラ感は極度に落ちてチラチラ感にしかなりません

もう、お解り頂けるかと思いますが、今度は加えた顔料が障害物になってしまうからですね
ラメの場合は、もともとそういう色のグリッター粉をお使い頂く。
蓄光の場合はほぼ無理

蓄光顔料は薄緑ですので。
再帰反射もほぼ無理

再帰反射のビーズはグレーですから。
ただ、下地にお好みの色をプリントしてみると幾分改良はされます
ついでと言っては何ですが

プラスチゾルインクに関わらず、おおよそ

繊維製品に使うインクはマット仕上がりになります。
というか、グロス(ツヤあり)かマット(ツヤなし)かという問題は、表面の平滑性なので
基本低メッシュで、高粘度のインクで行う繊維製品のプリントは、スクリーンの網あみ+粘度で、インク表面は凸凹になりますから、マットにしかなりません
ただ、先述の様に熱プレスで高温で仕上がると平滑性が出るので、よりツヤありに仕上がるというだけの話です
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