
たか坊は夏場はノーネクタイで仕事をしています

そして、スラックスはインクまみれです

だって、お客様を回っているとすぐにインクがついてしまうから

でも、段々涼しくなってくるとネクタイを締め始めます。
ほんとに時々ある質問について
「子供用のシャツに、シルクスクリーンプリントして大丈夫ですか

どうやら、プリントをして欲しいというお母様方から、時々このような質問があるそうな。
子供の健康が何よりも一番ならば、まっさらなシャツを着せてあげましょう

そりゃそうでしょう

「うちの子、なんでも口に入れる癖があるんです」
なんて場合は特に、まっさらなシャツを着せてあげましょう

「うちの子、卵アレルギーなんですが、プリントしたシャツ着せて大丈夫ですか

って、卵黄が原料のシルクスクリーンインクってのは聞いた事が無い

でも、心配なら
まっさらなシャツをきせましょう

お医者さんにはインクの事は解らないが、私にはアレルギーの医学的知識は有りません

としか言えないですよね

とてつもなく極端な例を書きましたが、何を言いたいのかって言うと、
繊維製品に対してに限らず、シルクスクリーンプリント加工をするという事は、被印刷物に異物を接着する事です。
被印刷物単体の安全性が確認できていて、そしてインクの安全性を確認できていても、
口に入れたらいけないものはいけない

こんな話をしだした訳は、そうです
「水性バインダーはプラスチゾルインクより安全だよ」とか、
「フタレートフリーのプラスチゾルインクだから大丈夫だよ」とか、
自分本位な説明をするのを時々みかけるからですな

特に言われる「フタル酸エステルを使っているプラスチゾルインクは危険なの

転じて「フタル酸フリーのプラスチゾルインクは安全なの

って話ですが、
はっきり言うと、フタル酸が危険なら、人間はフタル酸が混ざった物だらけの中で暮らしている事を知って下さいとなりますな

いや、私はフタル酸を作っている所のまわし者ではございませんが

PVC、いわゆる塩ビという物は可塑剤があるから柔らかい。
可塑剤が無ければ色々な硬さの製品は作れない。
電源コードのビニール被膜だって、可塑剤が入っているからグネグネ曲がる。
という事を知って下さいね

フタル酸はその可塑剤の一種類にすぎませんが、フタル酸エステルについてはここが参考になります。
塩ビ工業・環境協会のホームページ
ついでに、可塑剤という物には様々な物が在って、
可塑剤Wiki
フタレートフリーのインクはこのうちのどれかを使って作られています。それらの安全性を確認する必要もありでしょう

ついでと言っては何ですが

じゃぁ「水性バインダーは水性だから安全です」ってのも、何をもって安全と言うのかって事ですね

水性バインダーが「水性」と言うのは、簡単に言うと「水で薄める事ができるから」
度々書いていますが、だからといって「水で薄めても良いか」ってのと話は違いますが

水性バインダーは「親水性樹脂で顔料をコーティングした塗料」と定義されます。
ですので、本体は「樹脂」ですから、勿論口に入れちゃいけないですな

ペンキ等に見られる「油性塗料」は、「疎水性樹脂で顔料をコーティングした塗料」です。
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