本日のブログは、史上初と言っても良いほど画像が有ります
少し頑張ってみました
皆様は今日の表題の「濡れ性」という言葉をご存知でしょうか?(正確には今回の場合「水濡れ性」)
と、いつになく真面目な雰囲気の書き出し
なぜいきなりこんな話題かと言いますと、繊維製品には色々な素材があります。
単純に言うと、綿・綿/ポリ混紡・ナイロンなどなど。あ、最近はPUとかもあったりしますね。
で、これらの素材によっては、シルクスクリーンプリントのバインダーやインクが付きやすいものから付きづらいものまで色々な訳です。
で、素材によってはインクだけではくっつかな際に「架橋剤」とか「補強剤」、はたまた「硬化剤」などを混合して、まぁ、接着力を増強してあげなくちゃいけない訳です。
ただ、ここで混同してしまうとまずい事があります。
「防水」とか「撥水」という加工がされてしまっている素材。
例えば、「ただのポリエステル」には付いたインクも、「防水処理をしたポリエステル」にはつかなかったりする訳です。
素材を見てみて「ポリエステル」だったからこのインクを使ったのに剥がれた・・・・
実は撥水加工がされていた・・・・・・・
こんな事がおきないように、少しだけ実例の写真を掲載します。
指に水をつけて、この上にはじくと・・・
保存して拡大して見て下さい(以下同じ)
これが「水濡れ性が高い」状態。
幾分、水滴の輪郭が広がって、なじもうとしている状態です。
そして・・・・・・・・・・・・・
写している角度や光線が違うんですが
これが「水濡れ性が低い」状態。
さっきの画像より、水滴が「プルン」としてますね?
どうしてこうなったかと言うと、最初のは買ってきた塩ビ板そのままのものに水滴を垂らしたのに対して、
2枚目のものには、シリコンスプレーで「撥水効果」を与えたものなのです。
撥水、防水加工をした物質には物がくっつきにくい事がお解り頂けたでしょうか
では、繊維製品でも同じくやってみます
普通の綿100%のTシャツに垂らすと・・・
染み込む
普通のポリエステル生地に垂らしても・・・
じゃぁ・・・・・
ナイロン生地では・・・・
あ濡れ性が低い
ちなみに、ナイロンという「本来の」素材は濡れ性はこれほど低くありません。
アメリカでは、素のナイロンをナイロンと言いますが、日本製品のナイロンは既に防水になっている物がほとんどです。
じゃぁ、撥水加工されたポリエステルはどうでしょうか
これが撥水加工されたポリエステル。
やっぱり「プルルン」ですな
さて、最後に防水ナイロン
これだけウエアじゃなく足カバーなのはご愛嬌って事で
やっぱり「プルン」です
さすがに、必要性がないのか、綿に撥水加工を施すことはあまりないので、その実例はお店できませんが
「撥水加工」や「防水加工」は、そもそも「水やよごれをはじくために」する加工ですから、インクも付きづらい。この訳は「水濡れ性」の違いなんですね
この濡れ性は素材によって様々です。
「ウィンドブレーカー」と言っても、商品によって濡れ性は違います。Aというインクで付くのか、Bは駄目なのか?
ウエアの商品タグに「ポリエステル100%」と書いてあるからこのインク(だけで)良いかな
刷り始める前に、どこかに「撥水」とか「防水」となっていないか。
素材を見て「なんか怪しい・・・」と思ったら、指に水をつけて素材に向けて弾く。これがいいかも