Amebaでアプリケーションエンジニアをしている古谷です。
8/7～8/11にてカナダのバンクーバにて開催されたSIGGRAPH 2011に参加してきました。
2名で参加してきましたので、前編、後編に分けてレポートします。
SIGGRAPHとは
SIGGRAPHはコンピュータグラフィックスに関する学会・展示会です。
内容としては、コンピュータグラフィックスを利用したアート、映画、アニメーション、グラフィックスハードウェア、技術論文などの発表が行われます。
そのためエンジニアだけではなく、デザイナーやクリエイター、ディレクターなどさまざまな人が参加し、活発な情報交換が行われます。
スケジュールは、8/7～11の5日間で、技術論文の発表、コース、BOF、Art Gallery、Emerging Technologiesなどが連日開催され、8/9～11ではスポンサーによる展示会も開催されていました。
また、8/8からは、Computer Animation Festival Electronic Theaterといって、世界中から応募されたデジタル映像作品の優秀作品発表会が行われました。
会場の様子
会場VANCOUVER CONVENTION CENTREにて行われました。
EAST、WESTの二つのビルで開催されたため移動が大変でした。
会場は海に面していて、とても美しい風景が堪能できます。
内容
数多くのセッションが行われていたため、すべてを説明することはできませんが、いくつかピックアップして紹介したいと思います。
Technical Papers : Call Animal Control!
Character Animation in Two-Player Adversarial Games
1対１の対戦ゲームにおいて、単純な乱数による行動だけではなく、相手の向きや行動特性に応じた行動を行うというもの。このようなゲーム向けの内容も数多く発表されており、とても参考になりました。
WebGL BOF
Google Body's Open-Sourced Geometry Compression Technique
「Google Body」の座標圧縮テクニックについて聞くことができました。
Webは映画などとは異なり、端末スペックや通信回線などの制限が多いため、このようなデータ圧縮技術は必ず必要になります。ジオメトリデータのような大きなデータをいかに小さく、そして効率よく送るか参考になりました。
また、HTTP経由でジオメトリデータを小さくし効率よく送ることが可能な「webgl-loader」が公開されています。ぜひ活用したいところ。
Chrysaora (Aleksander Rodic)
クラゲのシミュレーションのデモです。とても美しいですね。Web上でこのような3Dコンテンツが実現できると思うとワクワクします。
まとめ
5年ぶりのSIGGRAPH参加だったため、技術の発展に驚きを感じました。また、コンピュータグラフィックスに関わるさまざまな技術に触れることができ良い刺激になったと思っています。
ハイクオリティでかつリアルタイムに処理することが当たり前になってきている中、それらの技術を取り入れつつWeb、モバイルへの展開も考えていければと思います。
今後、Webの世界でも3Dコンテンツが普及することを願って。
もう1名の参加レポートは、後編にて紹介します。