≪第四幕前半からのつづき≫
そして、ボビーは見つけた!
「それ!ぼくのだぁ」
ボビー:「ぼくのジョージだよぉ!」
裕子:「間違いありません・・・主人の荷物です」。
マクレイン警官:「間違いないようですね・・・」。
マクレイン警官も裕子お母さんも、ボビーの一言で
目には涙で溢れていた。そして、ボビーを見つめた。
ボビーは、シロクマのジョージを抱き抱えた。
ボビー:「お母しゃん、お父さんちゃんと帰って来たよ」。
「お父さん約束通り、帰ってきたぉ!」。
ボビーは、海水に濡れて生地がバサバサになった
ジョージを抱えて泣いていた。
間違いなく、ボビーが出港前に渡したジョージだった。
マンセル:「ただいま、ボビー。よくここまで来たね」。
「お父さん、ちゃんと約束守っただろ・・・」。
ボビー「お父さん、お帰り。ぼくもここまで来たよぉ」。
ボビーは間違いなくそこに父のマンセルの
ぬくもりを感じていた。
裕子さんもたまらず、走り寄った。
裕子:「お帰りなさい、あなた・・・」。
「お疲れ様でした・・・」。
マンセル:「ただいま、・・・」。
「ごめんね、裕子さん・・・」。
マンセル:「さぁ、みんなでお家に帰ろう」。
「ボビーといっしょに帰ろう・・・、お家に帰ろう・・・」。
「絶対、一緒に帰ろうな」。
涙で震えが止まらない。言葉にならない・・・。
マンセル:「なぁ、ボビー。いつでもお父さんは、
お前と一緒だぞ」。
ボビー:「帰ったら一緒に遊園地へ連れて行くよ」。
マンセル:「一緒に遊園地行こう。だって約束したんだもんね」。
約束通り父マンセルは、息子ボビーの元に帰ってきた。
ジョージの姿をかりて・・・。
~F I N~