≪第二幕後半からの続き≫
滝川アメミテル:「番組の途中ですが、ここで臨時ニュースを
お伝えします」。
「4日前の4月10日に、イギリスのリバプール港を出港した。
豪華客船タイタニック号が北大西洋上を航行中。救難信号を
発砲した後、連絡が取れなくなり。現在遭難している
模様と。海上保安院へ連絡があったとの情報です」。
「繰り返しお伝えします・・・」。
タイタニック号が行方不明になった情報を伝える。
「たった今。新しいニュースが入りました。
タイタニック号の救難信号を受信した、付近を航行中の
船舶数隻が。連絡の途絶えた海域へ救助に向かった
との情報です」。
「繰り返しお伝えします。
4月10日に、イギリスのリバプール港を出港した。
乗員乗客2200人を乗せたタイタニック号が、
北大西洋上を航行中。救難信号を
発砲した後、連絡が取れなくなり。現在行方不明の
模様と。海上保安院へ連絡があったとの情報です」。
アメミテル:「ここで、タイタニック号の入港予定地でした、
アメリカのニューヨーク港との中継が繋がりました。
ニューヨーク港には、ジャック記者がいるようです。
ジャック記者!?」。
ジャック記者:「こちらは、ニューヨーク港です。
タイタニック号行方不明の知らせに、こちらニューヨーク港
は大混乱になっています」。
「乗客の家族等が、船会社に詰め寄るシーンもあちら
こちらで見られ。船会社も情報収集に難航しているようです」。
「タイタニック号は今回が処女航海でした」。
「沈まない船と謳われた船ががなぜ行方不明になっている
のか?原因究明には、しばらくかかりそうです」。
「以上、ニューヨークからジャックがお伝えしました」。
このニュースは、裕子さんや、ボビーにも大きな衝撃を与えた。
裕子:「どうなんですの?うちの人は無事なん
ですか?」。
ボビー:「お父さんはどうしたの?帰ってくるって
約束したんだよぉ!」。
グラハム店長:「お二人とも分かってますって。
こっちでも船会社に問い合わせているんですが、
向うでも確認できていないんですよ・・・」。
裕子:「じゃあ、一緒に船会社まで行きましょう!
主人の安否が分かるまで怒鳴りつけてやりますわ!」。
しかし・・・。
沈みゆく豪華客船タイタニック号。
乗員乗客数の定員数に満たない救命ボート。
定員にはまだ余裕のあった、空席のある救命ボート。
ボートの沈没を恐れて、救助をしなかったとも言われ。
救助を求める人々を冷たい海面に残し避難する水夫達。
乗員乗客およそ2200人。
生還者数705人(内日本人1名)
付近を航行中だった船に救助された救命ボートには・・・。
父マンセルの姿は・・・。
どこにも無かった・・・。
しかし、ここに1つの小さな奇跡が起きようとしていた・・・。
≪第三幕後半へつづく≫