舞台:「それ!ぼくのだぁ」~第一幕”ボビーとお父さんその1”~<1> | What aわんだふるワールド

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がむばるベアーズ:マンセル、グラハムくんの奮闘日記。

≪小学校の教室≫



礼華先生が教室に入り、生徒達に宿題だった


作文の朗読を促している。


礼華先生:「それでは、宿題の提出をしてもらいますが。


一人ずつ作文を読んで、みんなに聞いてもらって


から提出する事にしましょう。


まずは、ボビーくんから読んでください」。


ボビー:「はい!」


ボビーは立ち上がり、作文を読み始めた。


左上、一番前の席のボビーが立ち上がる。
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ボビーの作文。


ぼくのおとうさん。3年1組、ボビー


ぼくのお父さんは、船の中で料理を作るコックさんです。


≪船内の様子≫
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トントントントントン・・・。野菜を軽快に切る包丁の音が響く


厨房で仕事をする、左:中華担当の礼華さん。


右:洋食を担当する、マンセルお父さん。


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左:礼華さん:「グーデルスードーホー!」

(訳:焼き餃子四人前デキタアルヨ!)


右:「ハンバーグ3人前あがったぉ!」


≪作文のつづき≫

船に乗って、お客さんに料理を作って出すのがお仕事です。


一度船が出てしまうと、長い時は1か月は会えません。


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でも、ぼくは全然寂しくありません。


お父さんがくれた、クマのジョージくんがお父さん代わり


です。いつもお話をしています。


お父さんも帰ったら、ジョージくんとよくお話をしています。


お父さんのハンバーグは、世界で一番美味しいです。


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ぼくは、そんなお父さんが大好きです。ボビー


クラスから、拍手が沸き起こる。


礼華先生から一言。

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礼華先生:「ボビーくん、よく書けてますね・・・。


確か、明日帰ってくるんでしたね。よかったですね」。


ボビー:「帰ったら遊園地に行く約束なんだよぉ」。


礼華先生:「先生も今度ボビーくんのお父さんの作る


ハンバーグを食べてみたいですね」。


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右下の黄色いジョーヌさんが、ボビーに話しかける。


彼女は、ボビーくんが好きみたいだ。


ジョーヌ:「ボビーくんのお父様は、コックさんなんだねぇ。


私もハンバーグを食べてみたいわ」。


ボビー:「いいよ、今度お父さんに頼んでみるね」。


ボビーくんにとって、お父さんは自慢のお父さんでした。




<<港にて>>


港には長旅を終えて、船が帰ってきた。


出向かえる人々。家族、友人、恋人、子供・・・。


船の甲板から手を振る、マンセルお父さん。


港で待っている、裕子さんそして、ボビーとくまのジョージ。


マンセル:「おーい!ボビー!裕子さぁ~ん!」。


  「ただいまぁ~~!」。


大声を出すも、彼の声は汽笛と波音でかき消されてしまう。


マンセルの目には二人がはっきりと見えていた。


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久々の再会に沸き立つ港に、マンセルお父さんを


待つボビーは声を張りあげて出迎えた。


ボビー:「お~い!お父しゃ~ん!」。


裕子さんはそんな姿を微笑ましく見てから、小さく手を


振って出迎えた。


ボビーも小さな手を大きく振ってお父さんの帰りを出迎えた。



≪第一幕後半へつづく≫