電磁誘導方式は近傍界? | ワイヤレス給電を操るためのパワエレ技術講座|コイルの位置ずれ対策

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ワイヤレス給電の開発課題
・コイルの位置ずれ対策
・電力伝送距離の延長
・安定した充放電制御
がパワエレ技術でどのように解決できるのか。
ワイヤレス給電とパワエレの両面から、双方向ワイヤレス電源の開発実績に基づいたノウハウを解説します。

ワイヤレス給電の方式分類を説明していると、

 

「電磁誘導方式は近傍界を使っているのですか?」

 

という質問を受けることがあります。


あなたは、どう思いますか?

 


答えは、

 

「電磁誘導方式と近傍界とは関係ありません。」


どういうことかを説明する前に、
ワイヤレス給電の方式分類には、誘導結合方式と電磁波放射方式があり、
電磁誘導方式は誘導結合方式の1つということを理解しておいてください。
(方式分類の解説はこちら → 電磁理論で分類したワイヤレス給電の2つの方式とは

 

 

それでは、近傍界について説明します。


近傍界遠方界と対比される用語であり、電磁波の放射源(送信アンテナ)から距離が近いか遠いかで区別されます。

そして、「近い/遠い」の判定は電磁波の波長を基準とします。

 

 

誘導結合方式(電磁誘導方式)には、波長という概念がないため近傍界も存在しません。
集中定数回路モデルで扱う誘導結合方式に近いも遠いもない、という言い方もできます。

 

 

つまり、近傍界/遠方界という考え方ができるのは電磁波放射方式の場合であって、
誘導結合方式の説明や設計において、近傍界という用語を使うことは一切ありません。

 

集中定数回路モデルと分布定数回路モデルとの関係を理解していれば、特に難しい話ではないと思います。

 

 

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