実験的ではありますが、アルコールを摂らない生活に移行しようと思っています。
特別意味はないのですが、アルコールを摂取しない方が何となく身体がスッキリするかなぁ、と思って・・・・。
と言う事で、家ではオークスハートの果実酢をミネラルウォーターやガス入りウオーターで割ったモノを料理と楽しんでいます。
さて、困ったのがレストランでの食事。
スパークリングから始まって、前菜、スープ、メイン(2種類)、デザートワインと料理もフルコースならワインもフルコースで飲んでいた過去をソムリエールさんは知っているので、この心境の変化を何て言えば良いのやら・・・・。
しかし、ここは意を決してレストランではエルダーフラワー(ニワトコの花)のシロップを微炭酸のソーダで割って頂いた物とミネラルウォーターで。
でもね、このワインがない世界が意外と楽しい。
暖めたパンの香り、キャンドルの仄かな蜜蝋の香り、そしてお料理の香り。
何と豊かな香りが溢れている事か!!
ワインを飲む事で敏感になる感覚もありますが、ほろ酔い状態とは如何に香りの情報を逃していたか・・・・。
レストランと言う空間には、訪れる人の喜びのエネルギー、料理人達の真心のエネルギー、スタッフさん達のおもてなしのエネルギー、そして様々な香りetcと本当に沢山の情報に溢れている楽しい場だと言う事を改めて感じました。
さて、昨年から続いているコロナ禍ですが、自由に使いたい様に食材が使えない状況が続いています。
食材が限られる中、毎回その食材の違う側面を見せて下さるキッチンの方々には頭が下がる思いです。
食材は有限ですが、使い方や組合せは無限。
まさに、有限の中に無限があり、無限の中に有限がある。
量子物理の世界ではミクロの中にマクロが、マクロの中にミクロが含まれていると考えられていますが、本当にそうですね。
コロナ禍の中で「怖い」という方向に意識を向けている方は大勢いると思います。
勿論、油断は禁物ですが、こう言う状況だからこそ出来る事って実は沢山あるんですね。
ほら、火事場の馬鹿力って言葉があるでしょう?
キッチンの皆さんも知恵を出し合って・・・確かに知恵を出し続けるのはキツイと思います。でも、毎月感じるのですが、その進化が物凄く加速しているのよ!!
それだけ実力があって、さらに実力を引き上げようとしている・・・コロナ禍でもやる人はやってるよぉ。
結局ね、自分を幸せにするのは環境と言う外側ではなく、自分がどう意識するかなのよね~。
・・・って事で、今回のお料理も、お店には何も伝えていないのですが、面白い様に欲しいモノが欲しい形で現れちゃいました。
まず、アミューズですが・・・・ゴメンナサイ!!
余に可愛らしかったのと、興味深かったので写真を撮り忘れてガッツいちゃいました。
内容だけお知らせすると、小さながグラスに暖かいグリンピースのポタージュ。上にはチロル産の生ハムの香りを移した泡状にしたクリームが・・・ビールとビールの泡みたいな構図です。
それとホタテのタルタルにキャビア添え。ホワイトアスパラガスのノッケルン。
ノッケルンは、ホワイトアスパラガスのクリームを山形・・・と言うよりお菓子のメレンゲの形に。
ポタージュは、生ハムは香りだけなのに意外としっかりとしていて、最初の1口は鼻孔を生ハムの香りが抜けて行きます。その後は、段々グリンピースの味わいが主体に。
ここからは写真付き。
前菜は、白魚の入ったパラチンケン。中には根セロリのピュレを添えて。
それに菜ばなと玉葱をマスタードソースでマリネしたモノとポーチドエッグ。
読者さんにはお馴染みかと思いますが、パラチンケンとはオーストリア版クレープ。
それに白魚を入れちゃうの?と最初はビックリしましたが、白魚が入る事で生地にも味わいにもボリュームが出て・・・しかも、この生地中々リッチで味わい深いんです。
最初に1口食べた瞬間「うわっ、やられた~」と唸っちゃった。
お料理が運ばれた瞬間から、最初にマスタードソースの香りがフワッと食欲を刺激した1品。 旨味、酸味、塩味と食材の甘味といった表情豊かな前菜となりました。
さてスープですが、牛脛肉入りクヌーデルのコンソメスープと聞かされていたのですが、ナントお出し頂いたのがホワイトアスパラガスのポタージュ。
先のコンソメスープは先月食した際、絶品だったのですが、私はここ数年余りお肉を食べない方向にいるので内心、「うーん・・・・まっ、いいかぁ」ってな感じだったの。
ですので、ホワイトアスパラガスのスープが出た日にゃ、もぉ尻尾フリフリのワンちゃん宜しく・・・漫画で描けば目全体がハートって感じの心境っす。
このアスパラ・・・・季節的には出始めですが、ホワイトアスパラの凝縮した香りがあって、アスパラの下の方を食べている様な心地よいエグミが若干あって・・・・ホント美味しかった~。
一度もスプーンを置かず、食べ続けちゃいました。
来月も食べたいっ!!
さてソルベ・・・なんだけどね。
甘いモノもカットしたいんだわ、私。(なら来るなよっ!って言われそうだけど)
朝から、どうやって少しでもお砂糖を少なくするか頭を捻った位。
こちらはお料理も含めてお砂糖は極力使わない・・・甘味が必要な時は、メープルシロップや蜂蜜、他身体に優しいモノを使っていますが、それでも製菓類は甘味ではなく生地を膨らませる為にどうしてもお砂糖を使わなくてはならない事は、一応お菓子の師範資格を持っているので、わかる・・・・。
まぁ、折角だし、聞けば、今日は私の好きなミルクのソルベだと言う。
これが、ミルクのソルベと山ブドウのソース。
山葡萄を煮詰めたソースですが、一口食べた瞬間「だ~めだ、こりゃ」・・・はい、ここのソルベは止められません!!
山葡萄は煮詰めるとプルーンみたいな感じ。
ミルクのさっぱりと優しい甘さと相まって、何か懐かしい味です。
メインは平鱸のソテーとキャベツのラグー。
最初、的鯛と伺ったのですが「平鱸があるのでどうします?」と言う事で、平鱸に。
本当は、「そろそろ平目が食べたい」と午前中に念を送ったのですが、そうは問屋が卸さなかったようだ(笑)
でも、この平鱸・・・しっとり、フワッとジューシー。
表面でさえパサつきが無い!! この火入れの仕方、泣けるなぁ…。
キャベツのラグーは蛤の出汁を使ったクリームのソースで仕上がっていますが、貝類の持つ・・・・何ていうのかなぁ、ちょっと…苦いとは違うんだけれど、舌の両脇下にうっすら感じる苦味(敢えて言うなら)があって、細めに切ったキャベツも程良く歯ごたえがあって美味でした。
でも、「メインはクリーム系で・・・あっ、貝を使ったソースを捨てがたい・・・」と思っていたので、気持ちは通じたかな?
さて、ふと時計を見ると、ラスト30分。
食べるペースも速めになり、ちょっとコメントも雑。
ラストを飾るのはデザート。
正直、お砂糖カットならデザートはカットだろう…。
でも、最近、シェフ以外のキッチンの皆様が全員勢ぞろいでお見送りをして下さるのよぉ~。
なので、お料理を頂くと「これは、あの方が、あれはあの方が作ってくれたんだね」と言う具合に作り手さんの顔が浮かぶだけに、ぜっったいにデザートも外せない。
そこで、お料理も全般的に小さなポーションでお願いしていますが、デザートもポーションを小さく、コーヒー・紅茶のプチフールは今後ずっとカットで。
そして、今回のデザートはメニューあるならヴィーガンデザートにしたい位の私には嬉しい、ヨーグルトのムース。
そうよ!そうよ!。私が食べたい、そして私の願いを叶えてくれるデザートはこれなのよ~。
フルーツとヨーグルトの軽やかなデザート。
フルーツはカンペイです。
写真で見えませんが、ムースの下にあるソースはオレンジで、白ワインを使ったソースと一緒に頂きました。
デザートについては、ヨーグルトのムースと柑橘類のデザートを宜しく!とこれまた念を送っておいたんです。
こちらはオーダー通り・・・やっぱ、製菓部門のスタッフちゃんとは相性がいい。
と言う事で、翌朝は10時から個人宅でヨガレッスン。
やっぱりさぁ、お酒を飲まないと身体がホントすっきりしてるのよぉ~。
何となく、私の六感と言うか直感ライフも良い感じになってきてるし・・・・って、これオーストリアの食卓のコーナー生地だったよね。
まぁ、今月のオーストリア料理はこんな感じで・・・・。
あっ1つご報告です。
ラノベでハプスブルク家の話を書いているせいなのかは別として、先日、ハプスブルク家御用達ベーカリー「ホーフベッカライ エーデッガー・タックス日本店」を偶然見つけちゃいました。
京都にあるツッカベッカライですが、オンラインショップもありクッキーとクグロフ(クグロフは絶対に外せない)を頼んじゃいました。
商品が届きましたらブログで紹介しますね。
あ~、砂糖カットと言うならクッキー買うなよ!って声が聞こえてきそう・・・・。
でも、ハプスブルク家御用達ですから・・・・。
追記 本文に出てくる砂糖とは精製された白砂糖の事。