久しぶりにカジュアルワインの更新です。
さて、今回ご紹介するワインは、京都にある酒屋さん、ワイングロッサリーさんのソーヴィニヨン・ブラン フェアにて4本纏め買いをした最後の1本。
ソーヴィニヨン・ブランは世界中で栽培されていますが、ここで数年、私が必ず購入するのはニュージーランドとオーストリア。
特にコストパフォーマンスで言うと、ニュージーランドのソーヴィニヨン・ブランは非常い良いです。
今回ご紹介するグレイワッキは、以前にも私のブログで紹介した事があるワイン。
実は、名前をすっかり忘れていて、いざワインが届いてラベルを見てリピートになった事に気付きました。
さて、ニュージーランドのソーヴィニヨン・ブランと言うと、クラウディベイが有名です。
私もクラウディベイは大好きですが、値段も少し高め。
が、しかし、こちらのグレイワッキは、クラウディ・ベイで、創業以来約25年間チーフワインメーカーとして支え続けたケヴィン・ジュッド氏が2009年に立ち上げたワイナリーです。
尤も、有名所でワインを作っていたから、同じワインが作れる訳ではありません。
土壌や日当たりの差もあれば、独立した事によって「作り手がどの様な表現をするつもりなのか」で、全く違う物になってしまいます。
その為、フランスワインで言えば、例えばDRC(ロマネコンティ社)でワイン作りをしていたとか、ルロワにかつて葡萄を売っていたからと謳い文句をあげたからと言って、彼らと同じ様に秀逸なワインを作れる訳ではありませんので、この様な一文は参考程度に留めておくと良いかと思われます。
さてジュッド氏は、有名所で修行した事に胡坐をかかないタイプの方の様で、畑の管理は同じくクラウディベイ出身の栽培家アイヴァン・サザーランドにお任せしています。
と言うのも、ジュッド氏はクラウディベイとは異なる方向性を目指しており、収穫をやや遅らせワインに奥行きを与えるなど、より完成度の高いワイン作りを目指しているとのこと。
やはり、餅は餅屋。
その道のプロにお任せをするのが一番です。
良き信頼関係を結んでいるのでしょうね。
醸造は、完熟した状態にて収穫され、除梗せずにプレス。
その後コールドマセラシオンと言って、低温で果汁と果皮を接触させ、ステンレスタンクにて発酵。
発酵後はシュールリーと言って、ステンレスタンクにて澱とともに4ヶ月熟成させています。
生産地は、マールボロー地区のワイラウ・ヴァレー。
2016年は、葡萄が結実し成長する初夏は非常に雨が少なかったそうですが、1月初旬に雨が降ったお蔭で水不足にはならず、温かい気候に恵まれた為、葡萄のコンディションも良かったとの事。
さて、実際にワインはどの様な感じかと言うと…
外観は、グリーンがかった、やや淡めのレモンイエロー。
香りは、グレープフルーツのコンフィ、桃のコンポート、カシスの芽等ハーブの香り、豊かなミネラルの香り。
味わいは、ふくよかな印象。アタックに仄かな甘いニュアンスを感じさせながらフレッシュな酸が口中にフワッと広がります。旨味のある酸がアフターまで引っ張り、後半にかけて心地よい苦味が舌の両脇からジワジワと感じられ、アフターに舌の上に、コクとなって旨味と共に乗っかる印象です。
残糖感がある為ふくよかで優しい印象がありますが、スッキリとしていて飲み易くあくまでもドライな印象。
とても好感の持てるワインですよ。
相性料理は、お魚のソテーや、塩焼きにしてオリーブオイルをかけた様なシンプルな魚料理から、クリームと白ワインをつかったカプチーノ仕立てのソースを使った魚料理にも楽しめます。
↓こんな感じの・・・・(家ではやらないけどね)
ボンゴレなど魚介料理や魚介や鶏肉を使ったパエリアも嬉しい。
多分、家禽のウサギ肉とも合うはず。
家庭なら、アボカドを使ったり、ガーリックでアクセントをつけたサラダや、好みの野菜とシソを使った肉巻き(シソがワインとの接点になります)に、サッパリとポン酢でも可。
意外と守備範囲が広いワインです。
夏なら、ワイン単体にチョット何かを摘まむ程度でも十分楽しめる、美男子系ワイン。
ステンレスタンク発酵熟成でシンプルな構成ですが、シンプルなだけに料理に合わせ易く綺麗なワインに仕上がっています。
気候で言えば、真冬に飲むと言うより、寒さの中にも仄かな温かさが感じられる季節から夏向き。3月の初め位から、11月の始め頃まで、レストランで前菜と合わせたいワイン。
※真冬が悪い訳ではありませんが、イメージ的に。
仲間や家族とワイワイ飲むもよし、ハワイ料理のお店でカジュアルに楽しむもよし。
いずれにしろ、気取らず楽しめる割に、満足感の得られるワインです。
※ワインの投稿をずっとサボっている為、この記事は2018年9月に記載したものです。