食の未開発地で出会った真っ当なイタリアンーLa promessa ラ・プロメッサ― | Salon.de.Yからの贈りもの〜大事な事は全てお姫様達が教えてくれた。毎日を豊かに生きるコツ

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元ワイン講師であり歴史家。テーブルデコレーションを習いに行った筈が、フランス貴族に伝わる伝統の作法を習う事になったのを機に、お姫様目線で歴史を考察し、現代女性の生きるヒントを綴ったブログ。また宝石や精神性を高め人生の波に乗る生き方を提唱しています。

生まれてからずっと浦和区在住の私ですが、浦和区と言っても広うございます。


浦和在中とは言え、私の最寄り駅は、文芸の「浦和」商業の「大宮」に挟まれた未開の地。

駅前にあるのも、松屋、すた丼、ドトールと言った具合の寂れた街と化していますショボーン

 

とは言え、確かに浦和にも、チョット気の利いたお店はありますが、「ほぉっ?!」と興味がそそられるお店は、フレンチにしてもパティスリーにしても駅から離れていて、玄人(誰が玄人やねん!!)好みのお店は意外と少ない。


これって、50数年浦和に住んでいる、浦和っ子三代目・・・・東京下町なら歴っきとした江戸っ子と名乗れる位の浦和っ子だから浦和に愛着を持って言うのですが、やはり浦和って田舎なんですラブラブ


我が社の関東支店にいた後輩が言うには、浦和マダムと言う少々高飛車なのがいるらしく、私に言わせれば、浦和マダムと気取るのは新参者であって、代々浦和に住んでいる人は、代々住んでいる人ばかりの気取らない昔ながらの田舎じみた所が住み易いんです。

 

そのせいか、土地柄、浦和って、折り目正しい分野では鰻屋さんや川魚料理が主体で、あとは住宅地の中に、ポツンとお洒落なレストランが見え隠れする感じ。


そこは浦和らしくて良いのですが、あとは、チェーン店系のそれこそ、天やとか松屋と言った、単身者がサクッと食べて帰れるお店か、フードコート的なお店になってしまう。


家族連れには良いのですが、真っ当なフレンチやイタリアンを食べようと思うとお店がないのが実情ですえーん

 

さて、我が最寄り駅にも最近イタリアンが出来まして・・・・・・。


妹と「どうせ、なんちゃってイタリアンじゃないの?」とタカをくくっていたのですが、インターネットで検索したところ、ソムリエ出身のシェフが始めたお店だとかポーン

 

・・・・と言う事で、お昼に訪問してみました。

 

お薦めは、本日のパスタとお肉料理がワンプレートになったお料理との事ですが、これが最初で最後の訪問になる可能性も高いので、前菜、本日のパスタ、本日のお肉料理、ドルチェとカフェが付いたランチコース¥2,990.-をお願いしましたもぐもぐ

 

前日、定休日を確認する為「食べログ」を見てみたところ、「美味しいけれど、コスパが・・・周囲が松屋やすた丼と思うと、価格をそれに合わせた方が客を呼べるのでは」と言うコメントがありましたが、なんのなんの!

 

意見には個人差がありますが、ファミレス系イタリアンと比べたら価格はフェアではありませんでした、私は、マトモなイタリアンを食べようとしたら、満足です照れ


むしろ、この街の食の意識を改革してくれる若き貴志、と思うと大歓迎です。

 

確かにね、チェーン店系のお店の低価格ぶりや、ピザ屋さんも1枚無料などと言う企業努力を必要とする昨今、価格だけをみれば安くはないのかも知れません。

 

でも、食材も産地を選んだり、ワインを仕入れたり、お家賃など諸々を考えると、個人が経営していくのは本当に大変なんですえーん

 

さて、最近は酒量がぐっと減った私。

以前、地元のイタリアンレストランのランチに行ったところ、妹の誕生日ランチと言う事もあり、フランチャコルタから始まって、白ワインをカラフでお代わりし、グラスで赤ワイン・・・・と、ランチメニューにオンリストされている中で可能な限りのワインを飲んだところ、ナント、お会計の際、ワザワザ支配人が挨拶に来たびっくりと言う、思わず笑ってしまう様な事がありました。

 

感が良い皆さんは、「あっ、今回も何かあったな?」とお思いになったでしょうか?

 

はい、そうなんですニヤニヤ

 

皆さんが、薦めのランチプレートを頂いているところ、私達は初訪問であり、もしかしたら最後の訪問になるやも知れぬ。

そこでお店の底力を見て見たいという思いに駆られて、ランチコースを注文した私達。


しかも、「お前らイタリア人かいっ?」と言わんばかりに、昼からワインをかっくらう私笑い泣き

 

それだけでも、目立つ客かと思いますが「ワインはどんな感じ?」とか「今日のメインって?」とやたらと質問する。


挙句の果てには・・・・

 

荷物置きとして椅子の下に置かれているワインの木箱に目を向けると、全部「サシカイア」ポーン

 

おい、おい、お料理は美味しいけれど、このお店の雰囲気や客層(住人やランチの客層から察するに)やお店の体力から察するに、ここでサシカイアを出すんかい?と思い、お会計の時に思わず聞いちゃったんです。

 

「えーっ、木箱が全部サシカイアなんですけど、このお店、サシカイア置いてるんですかぁ?」とびっくり

 

と、その会話が聞こえたのか、夜の仕込みをしていたシェフ兼オーナーでありソムリエさんが出てきて、思わずワイン談議。


名刺を差し出されてしまいましたニヤニヤ

 

きっと、「こいつ、何者?」と思った様です。

 

身分を明かす(?)と、「じゃ、いつかコラボしましょー」と社交辞令まで飛び交ったりして…。

最後には「この生木のテーブルには拘りがあって…」と熱意を語ってくれました照れ

 

さて、お店自体はどうかと言いますと、お料理は美味しかったですラブラブ

 

ただワインが、ランチと言う時間帯で限定的な事もあったせいか、少々残念かな?

 

私の好みもありますが、昼間ですと下手をすると女性はワイン1杯で終わってしまう事もあります。

そこを考慮すると、スターターはウンブリア州のワイン「オルヴィエート」辺りで始めたいところ。 


アタックに仄かな甘さがあって、酸も豊かで、1杯でも飲みごたえがあるんです。それか、オリーブオイルで風味を付けた白系パスタの為に、ベタだけどソアーヴェとかね白ワイン

 

今回は、お薦めのカラブリアの白の「チロ」からスタートしましたが、ガリオッポと言う土着の葡萄を使っているワインですが、これと言って特徴が無いのが特徴。


ただ、ただドライなのでお料理と一緒になると、気楽にガブガブ飲むワインと言う役どころで良いのですが、ワイン単体ではチョット心許ないかな?


今日(5/1)の様に、暑い日の昼間に、外で飲むならまぁまぁ良いけれど・・・・私はやはりオルヴィエートから始めたい。

 

続いて、パスタのボロネーゼとメインの霧島豚のバルサミコ酢煮に合わせて、キャンティクラシコ(これがグラスの中でも一番良いワインでした)をお願いしましたが、やや凝縮感に欠けた感じ…うーん、やはり薄い。

 

因みに、クラシコは古くからある葡萄園に付く名称で、別に単なるキャンティより格が上と言う訳ではありません。

 

しかも、

 

キャンティは「おっ!?」と思わせる、しっかりした作りの上手なキャンティもあれば、駄物も普通にある、味わいにバラツキがあるワインなだけに、もう少ししっかりとしたキャンティをオンリストして欲しかったかなぁ。


ネームヴァリュー的にはキャンティは聞こえが良いけれど、ランチの目玉にするなら無理してキャンティじゃなくても良いと思ってしまう。


例えば、タウラウジなんかはオススメ。

タウラウジは凝縮感もあるし、失敗がないし、お値段もリーズナブル。

果実味豊かで、使い勝手が良いんです。

 

イタリアワインは、流通に乗らない隠れた美味しいワインも多く、入り口は広く気さくですが実は難しい分野。

それだけに、ハマると面白いのですが、ソムリエさんの力量が試される分野ですウインク

 

ワインに関しては夜に訪問してからでないと何とも言えないかな。

とは言え、資金繰りとか諸々考えると、ワインを取り揃えるの物中々難しいものがありますので、こう言うお店は地元皆で育てて行ってあげたいものです。

 

最近は、フレンチでもイタリアンでも、チョットこ洒落ると、イタリアン風懐石、フレンチ風懐石と言う感じで、中々、王道のフレンチ、イタリアンが食べられない。


もしくは、ファミレスに毛が生えた感じの、なんちゃってイタリアンに人気が集中しています。


そんな中、トラットリアらしいイタリアンが食べられる、良いお店です照れ

 

今は低価格のチェーン店やファミレス系のお味のお店じゃないと人が入らない時流がありますが、これだけ食が豊富なのですから、本物が少しずつ登場して欲しいなぁ。

 

資金繰りとか経営は並大抵じゃないと思うけれど、力のある若いシェフや、料理好きなソムリエさんがもっと活躍出来るお店、そしてそれを楽しめるお客さん、と言った、そういう食の文化が育って欲しいと思います。

 

ワインに関しては辛口コメントになってしまいましたが、食事は美味しかったので、感想は写真と一緒に記載していま~す。

 

 

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先ずは先付け、埼玉産さつま芋の冷製スープ。シナモンがかかっています。
さつま芋の自然の甘味が美味しい一品。


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前菜の盛り合わせ。

1つ、1つが丁寧に作られている印象。プロシュートもボーフォールやコンテ(ハード系チーズ)の様な旨味があって中々です。

結構たっぷり量があって満足。野菜にかかっているドレッシングも美味でした。


 

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本日のパスタ。乾燥パスタはいじり過ぎると表面が傷ついてそこから水分が入り、麺がふやけてしまうんです。

こちらのパスタは丁度良い硬さ。量も、美味しい内に食べ切れるのが嬉しい。

 

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メインは霧島豚の煮込み。「角煮」使われるバラの部分ですが、脂がしつこくなくて美味しい。

バルサミコ酢の甘味と酸味で、ペロッと食べられちゃいました。ジャガイモのピュレと、お肉の脂&ヴィネガーと一緒に絡めて食べるのがおススメ。

 

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デザートとコーヒー。

本日のデザートは、グレープフルーツのジュレとティラミス。たっぷりと出て来るところが嬉しい。


食後のコーヒーは、濃い目のイタリアンローストが嬉しい。

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このヴォリュームと品数(特に前菜の盛り合わせの品数は嬉しい)で¥3,000を切るのですか、やはり浦和価格だと思います。

¥1,300の、オススメ1プレートランチも良さそう。