どこにも苛めはある!栄光の中に地獄を見たデュバリー夫人③ | Salon.de.Yからの贈りもの〜大事な事は全てお姫様達が教えてくれた。毎日を豊かに生きるコツ

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元ワイン講師であり歴史家。テーブルデコレーションを習いに行った筈が、フランス貴族に伝わる伝統の作法を習う事になったのを機に、お姫様目線で歴史を考察し、現代女性の生きるヒントを綴ったブログ。また宝石や精神性を高め人生の波に乗る生き方を提唱しています。

ヴェルサイユは、ある種隔離された特殊な環境です。




血統だけが取柄の貴族連中の中で、ポンパドゥール夫人や、デュバリー夫人、王妃マリー・アントワネットでさえ、完全にアウェーな存在でした。



アントワネットは外国人という理由で嫌われ、ポンパドゥール夫人とデュバリー夫人は平民出身の為、何かにつけて下品だと蔑まれていたのですしょぼん





例えば、ポンパドゥール夫人も敢えてパリの下町言葉を使って王様を面白がらせていた様に、屈託のないデュバリー夫人は国王の事を「フランスちゃん」と渾名で呼ぶ事があったそうです。





退屈極まりない国王にとっては、庶民の話し方や自分を軽々しく渾名で呼ぶ事が、新鮮で面白かったのでしょう。





でも、ウルサイ小雀達にとっては、

「まっ、聞きました、マダム?!

「ええ、フランスちゃんですって。まったく下品ったらありやしないっ。」

「陛下も陛下ですわ、あんな下品な女を宮廷に入れるなんて」

「あら、奥様、それは、その手の女にしか出来ないテクニックと言うものがおありでしょ!?私達にはとても真似出来ない様な・・・ホホホ。」



と聞こえよがしに、重箱の隅を突く様にあげつらうプンプン



下品なのはどっちじゃい?!と言う様な、妬みによる苛めが、毎日続くのですから、並みの神経なら参ってしまう筈です。





そこに、意地悪なマダム連は、ヴェルサイユの事など何も知らない、天真爛漫な王太子妃アントワネットをけしかけて、みごと「王太子妃vs寵姫」と言う見世物を作り出してしまったのですから、宮廷中が注目しない筈はありません。





アントワネットvs デュバリー夫人の話 は、別の機会に書くとして、意地の悪い国王の娘達の入れ知恵で、アントワネットはデュバリー夫人を公然と無視し、全宮廷人の前で自分だけが王太子妃から、「わざと」声を掛けて貰えなかったのです。





この屈辱に耐える事2年半。





デュバリー夫人は国王に、どんなに自分が惨めな立場に立たされているかこぼしました。





そりゃ、そうでしょう。





何千人と言う、貴族や使用人達の前で、毎日、赤っ恥をかかされ、惨めで顔から火が出る思いでいれば、泣き言も出るってものです。





しかし、デュバリー夫人は、王太子妃を屈服させ様と考える様な女性ではありませんでした。





確かに、気の強い所はあった様です。が、むしろ、目下の者に優しくし、他人に気を配る様な繊細さを持ち合わせた女性だった様ですニコニコ





何故なら、革命時に、あれだけ自分をコケにしたアントワネットに、自ら救いの手を差し伸べた程ですから。





・・・・to be continued