実は、面白い話があります。
絶対君主だったルイ14世は風采が上がらないと言う理由でオイゲン公を追い返しましたが、プロイセン王も勝運がなさそうだと言う理由で有能な部下を首にしているのです。
現実主義者でヨーロッパ中にその実力が知られている程の人物が、外見がパッしないと言う理由で、運を逃しそうだからやめておけと判断する、現実主義者と言われる割に矛盾していますよね?
強力な軍隊を持ち、非情な迄に人を人と思わぬ様な戦いをする事が出来ても、どうにもならない物が「運」でした。
このレベルになると、運の力に頼らざるを得ないのです。
彼らは準備万端整えて、食うか食われるかの戦いをする際、あと一歩と言うところで勝敗を決めるのが「運」です。
その為、この「運」を味方に付ける為、少しでも足枷となるものやゲンの悪い物は徹底的に排除したのです。
但し、人間驕り高ぶっている時、波に乗っている時程、油断するもので、ルイ14世がオイゲン公の才能を見抜けなかったのも、カール6世が老侯の言葉に耳を貸さなかったのも、驕りがあり、みすみす運を取り逃がしたのではないでしょうか。
さて、私達の生活でも見た目によって人は判断される事が多々あります。
しかし、この「見た目」とは勝手な先入観に過ぎません。
如何に普段私達が視覚からの情報に支配されている事か!!
しかし、逆を言えば、貴方の見た目は、「私をこう言う人だと判断して下さい」と言っているのと同じと言うです。
人は話し方、表情、雰囲気、服装etcそのトータルした物で判断されます。
自分が最終的にどの様な人になりたいのか想像し、自分の本質は何で、どの様な人と思われたいのか、イメージを膨らませながらなりきる事で、本当の意味での自分らしさを伝える事が出来るのではないでしょうか。
そして、その場に相応しい外見で相手の方々と接する事も、より良いお付き合いをする上で大切なのです。
とは言え、恋愛は別としても、ビジネスや人間関係を構築する上で、なるべく先入観捕らわれず、その人の本質を見てあげられる様になりたいものですね。