フーバーさんが作る、リースリング(品種)のデザートワインです。
オーストリアはデザートワインのメッカ。甘口ワインはシュペートレーゼからあるものの、アウスレーゼ、ベーレンアウスレーゼ、アイスワイン、シュトローワイン、トロッケンベーレンアウスレーゼと種類が豊富。しかも、ハンガリーと二重帝国としていたので、ハンガリーのトカイワインも有りと言う豊富さです。
さて、デザートワインと言うと左側のクラッハーさんのデザートワインが有名ですが、今回は新顔、フーバーさんのリースリングでつくったアイスワインを頂きました。
デザートワインにしては色が薄い。初対面なだけに「大丈夫?」と懐疑的な目線を投げつつ、飲んでみると・・・。
香りは、凍頂烏龍茶の様な爽快感のある香りが・・・。大体のデザートワインがアールグレイなどトロピカルな果実のフレーバーがある紅茶っぽい香り(ロングアイランドアイスティーっぽいイメージ)が多い中、どこかオリエンタルな雰囲気があるワインでした。
甘みの中にも、心地よい酸味があり、貴腐ワインを練りこんだブルーチーズとの相性も抜群でした。
他のデザートワインには見られない、清楚な感じのワイン。ファーストフラッシュのダージリンティーを思わせる様な、気品のある香りです。
このワインを作っているマークス・フーバーさんは、銘醸ワインのメッカヴァッハウの隣にあるトライゼンタールと言う地域の作り手さん。
若く中々のイケメンです。
底土が石灰質土壌の畑を持つ彼のグリューナーヴェルトリナーの辛口ワインは、ググッとミネラル感の後押しがある、透明感のあるワインだそうです。
畑の管理も有機農法の中でもより厳しい統合農法の承認を取得し、醸造もアカシアの大滝を使って発酵熟成をするクラシックなタイプから、畑によってはステンレスタンクで発酵したものと大樽を使って発酵熟成させるなど、妥協を許さない品質を追求するタイプで、ワインは完熟した果実やココナッツとパイナップルの様な甘い果実味が口に広がるが、さっぱりとしたフィニッシュなワインを作っているそうです。
中々日本では見かけないフーバーさんのワインですが、このデザートワインを飲んでみると、否が応でも通常の辛口スタイルのワインへの期待が高まります。