今回は「佐助」さんの刻印について
2021年2月、メルカリやヤフオクで時おり見る「佐助」さんの植木屋鋏、自身の所持する刻印とどの様に異なるのかいつもチェックを怠りません。
今回は次の様な刻印「泉洲堺 清水住」でした。
お値段もいいですね。
今回は自身の所持している佐助さんの刻印とメルカリやヤフオクに出展された刻印の比較をします。調べてみるとタイプは4つ、刻印を見てもどれが古くどうして4タイプになったのかはわかりません。
いずれ落ち着いたら聞き取りに行きたいと思っています。
刻印については未だに製作、問屋、小売という流通経路を取っているところもありますが、今回は佐助さんの刻印です。
昔に比べ鋏製作についての知識が豊富になったのはネット検索のおかげでもあります。
初期のオークションでまだ気付かず、お安く手に入れる事も可能でしたが、昨今はかなりお高めのお値段になりました。
そういえば、先日終了した佐助さんの6寸華鋏は8万円でした。
その昔、偽佐助の刻印を掴んだりした経験から刻印の事を自分なりに調査いたしました。
係争先の偽刻印登録 堺佐助作(助に点のタイプ)
まぁ、あの時は目が肥えているというより、目が眩んだ失敗例でしたね。
刻印の場合、問屋鋏といって製作所、鍛冶屋さんに独自の刻印ブランドを登録して販売する流通りひとつ。
製造→問屋→小売といった流通経路は価格破壊と共に短縮され、見事に崩壊しましたが、製造販売の自立が困難な場合、販売が独立している場合があり、現在ではオンライン上の販売方法、販路を見出しているといえます。
先ず、現段階での佐助さんの刻印を集めてみました。以前はオークションで集める事も考えた事はありますが、さすがに高価なので画像収集となります。
古いものと推測できるのは、当用漢字の「州」と正体字「洲」の違い、登録と付いているものと付いていないもの、これについては以前、幾つかの訴訟問題になったことから登録を意識した刻印であると認識するか、打ち過ぎて刻印が薄くなるなどいくつかの理由も考えられますね。
その他偽物、類似品が多発したため刻印を幾つか変更したなど幾つかの理由が考えられ、
植木屋鋏の刻印については次の4種の刻印が確認されています。
1、泉洲堺住 2、泉洲堺 清水住 3、泉州堺 4、登録 泉州堺住
1、泉洲堺住
1、泉洲堺住
1、泉洲堺住
2、泉洲堺 清水住
3、泉州堺
2、泉洲堺 清水住
2、泉洲堺 清水住
トレードマーク 佐助
2、泉洲堺 清水住
1、泉洲堺住
2、泉洲堺 清水住
自身が所持している3.5寸は泉洲堺住の四文字、2寸は泉洲堺 清水住の六文字になっており旧字から推測すると古いものなのかもしれない。
なにしろ類似品の酷似防止が目的であれば彫深く打ち手間の掛る裏スキ部分に打つところからみるとかなりの類似品が出回っていたと推測も出来る。
トレードマーク 佐助
トレードマーク 佐助
津島と華鋏に関しては登録とトレードマークが肩部分にあるので新しいものと判断出来きます。
お知らせ
楽天の自社ブログからアメブロに代わり、約10年近くになります。リーマンショックでダメージを受け、これからという時に東日本の地震、
久々に鋏の事が書きたくなり、書き始めたブログでした。
同時に近代史にも興味があり、地域史本業としている近代庭園史の調査、ガーデンデザインの認識と体系化の模索で自分への問いかけにも答えを見出す事が出来ました。
今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
とりあえず、自身が感じた鋏の不思議に一通り触れ、書き残す事が出来ました。
ご批判や地域差によって感じ方が異なる事も理解出来ました。
なので振り返りながら、初期の書き溜を少しずつアメブロに引っ越そうと思っています