【7つの習慣より】インサイド・アウト「人格主義の回復」
『建国から約150年間に書かれた「成功に関する文献」は、
誠意、謙虚、誠実、勇気、忍耐、勤勉、質素、節制、黄金律など人間の内面にある人格的なことを成功の条件に挙げている。
私はこれを人格主義と名付けた。(p8 最後から4行目~)』
『この人格主義が説いているのは、実りある人生には、それを支える基本的な原則があり、それらの原則を体得し、
自分自身の人格に取り入れ内面化させて初めて、真の成功、永続的な幸福を得られるということである。(p9 1行目~)』
『私はなにも、個性を伸ばすこと、コミュニケーションスキルのトレーニング、他者に影響を及ぼす戦略、ポジティブシンキング
といった個性主義のさまざまな要素が成功に不可欠と言いたいわけではない。それどころか不可欠な場合が多い。(中略)
私は言いたいことは、たしかに成功にはこれらの要素も必要だが、あくまで第一の要素ではない二次的な要素だということである。
(中略)
自分の成功を築くことだけに目を向け、成功を支える土台のことを忘れてしましってはいないだろうか。
種も蒔かずに刈り入れることだけを考えてきたせいで、種を蒔く必要すら忘れてしまっていないだろうか。
(p12 最後から2行目~)』
※文中のページ数、行数は、「7つの習慣(完訳本)」を参照してください。
単行本や旧約版ではページ数が異なります。
【成幸コーチの視点】
ビジネスにおいて成功する一方で、プライベートでは不幸な状態にある人を数多く見てきました。
家庭を顧みず、仕事にまい進してきたからしょうがない・・・と割り切っている方々も多いでしょう。
でも、できるのであれば、両立させることこそが本当の成功なのではないかという疑問に見事に応えてくれているのが、
この原則ですね。
コビィー博士はそれを「人格主義の回復」として「7つの習慣」を書き上げたと言われます。
成幸コーチの原点もまさにその部分にあると言えます。
あるクライアントの経営者(Kさんとします)は、まだ30代前半から経営者としての才能を発揮し、
その企業は周りの誰からみてもうらやむような業績を上げていました。
でも初回のセッション時にKさんが言ったのは、一言でいうと「将来への不安」だったのです。
「ただひたすらに仕事に取り組み、業績を上げることに必死になってきたが、気付いたら
自分の周りに信頼できる人間も尊敬してくれる人間も誰もいない・・・」と
世間で言われているような自信満々の姿からは想像もつかない姿だったのです。
Kさんは独身でしたが、当時付き合っていた彼女と結婚する予定でしたが、結局はうまくいかず、
実家のご両親とも疎遠になってしまっていました。
最初のセッションでここまで赤裸々に自分の事をさらけ出したことにKさん自身も驚いていました。
私が成幸コーチとして、サポートしたのは、Kさん自身の現状とこれまでを客観的に見つめ直すこと、
その上で、これからのKさんの人生をどう描くのかということにまずは着手しました。
もちろん「7つの習慣」を読むこともオススメしました。
約1年間程度かけて(本来、半年程度もあれば十分なのですが、なにしろKさんの場合はビジネスで忙殺されていましたので)、
ミッションを新たに見い出し、ビジョンを描き上げ、そのための行動計画を設定しました。
実は、このセッションの1年間から約2年かけて、会社そのものを売却し、新たなビジネスオーナーとなる一方で、
東南アジアのある国に移住をすることになったのです。
奥様と小さな子供さんを連れて・・・。