2023年1月13日、広島市立中央図書館やこども図書館、映像文化ライブラリーなどの移転問題について、移転に反対している8団体が連名で要望書を提出しました。
要望書を提出したのは、
・こども図書館移転問題を考える市民の会
・鈴木三重吉「赤い鳥の会」
・広島文学資料保全の会
・原民喜「花幻忌の会」
・青少年活動を守ろうプロジェクト
・広島市青年団体連絡会議
・ひろしまのシビックプライドを考える会
・緑ゆたかな静寂の地で広島の文化を創造・継承したい市民の会
の8団体です。
要望書を提出した際の広島市とのやり取りについては、フリーライターの宮崎園子さんが文字起こしをしてくださっています。
ここでも問題になっていますが、広島市立中央図書館に関係のある図書館協議会でも社会教育委員会でも、これまでもさんざん問題点が指摘されてきました。しかし、広島市は「図書館協議会も社会教育委員会も、有識者、審議会の方々の意見を聞く会でない」とし、総務委員会でも発言が発言されただけに終わって、論議が何もされていません。担当課長だけでなく、市民局次長までも「図書館協議会も社会教育委員会も、有識者、審議会の方々の意見を聞く会でない」とはなしています。
図書館協議会とは、「図書館法」第14条で定められたもので、公立図書館の運営に関して、図書館長の諮問に対して答申を行い、また、公立図書館の提供するサービスについて意見を述べる機関です。図書館協議会の委員は、当該図書館を設置する地方公共団体の教育委員会により任命されます。
また、社会教育委員会とは、教育長を通じ教育委員会に助言するために、社会教育に関する諸計画を立案したり、会議を開いて教育委員会の諮問に応じて意見を述べたり、さらにそのために必要な研究・調査を行う機関であり、社会教育関係者、学識経験者、市民委員などで構成しています。
このことについては、広島市のホームページにもはっきりと書かれています。
広島市のホームページには、はっきりと「図書館協議会や社会教育委員会は意見を聞く場である」ということが書かれているにもかかわらず、広島市は「図書館協議会も社会教育委員会も、有識者、審議会の方々の意見を聞く会でない」と断言しているのです。
この時点で、ホームページに書いてあることとも矛盾しています。
要望書を提出した後は、記者会見を行いました。
その際のやり取りについても、宮崎さんが文字起こしをしてくださっています。
ここでも指摘されていますが、広島市は「説明は十分行った」としていますが、我々はまともな説明は一切受けていません。
閉架図書の場所については一切説明は受けておらず、どれだけ説明を求めても口にすることはありませんでした。
それどころか、積載荷重や耐用年数についても、判断基準などの情報開示を求めた結果は、すべて黒塗り。
これのどこが「説明は十分行った」のか、まったく理解できません。
広島市の決め方・進め方だけでなく、報道側の問題も看過できません。
記者から、「もっと早く行動できなかったのか」と指摘された際に子どもの本作家の中澤晶子さんが反論してくださっていますが、この問題は、間違いなく報道側にも問題があります。
これまで報道されてきた内容はごくごく一部です。
何なら、本質的なところ、大事なところに限って報道されていません。(そのことについては、このブログでも指摘しています。)
『広島市立中央図書館移転問題』(3/16記)
『広島市立中央図書館等移転の問題点』(4/11記)
『広島市立基幹図書館群及び周辺施設』(11/5記)
そもそも、ジャーナリストとして、本質には触れない報道をするということ自体がおかしな話ですが、報道自体もかなり遅く、そのせいで市民が知るタイミングも遅くなったという、報道側の非については棚に上げ、我々の行動が遅かったというのは、心外であり、強い憤りを感じます。
「もっと早く行動できなかったのか」と指摘した記者は、「赤い鳥の会」「広島文学資料保全の会」「花幻忌の会」の3者で請願書を提出した際の記者会見で、「市のやり方にいちゃもんつけたいだけのように感じる」と話してきました。その後も、記者会見を行うたびに、僕はこの記者に「エールエールも中央図書館も、行ったことあるか?」と聞いてきましたが、いつ聞いても答えは「行ったことありません」でした。
我々は、いちゃもんつけるために反対しているのではありません。
せっかく新しくするのだから、よりよいものにしたい。
それは、広島市も我々も思いは同じはずです。
だからこそ、今の広島市の独裁的な決め方・進め方に反対しているのです。
それなのに、「市のやり方にいちゃもんつけたいだけのように感じる」と言われたのです。
Yahoo!ニュースのコメントやTwitterを見ても、「愚かな市民が反対している」「こいつらは文句ばかり」などというコメント。
本質的なところに触れ、問題点も「どこが問題なのか」について事細かに説明し、しっかり報道していれば、このような反対派を一方的に非難するようなコメントは出てこなかったはずです。
本質的なところには触れず、説明も少ない報道側の姿勢には、あきれるばかりです。
今回の移転問題は、「無料貸本屋が移転する」という単純な事ではありません。世界全国を探しても広島市立中央図書館にしか存在しない、広島のみならず「日本の宝」ともいうべきたくさんの資料が、紛失したり状態が悪くなったりする危険性もある、重大な問題です。
今一度、こんな決め方・進め方でいいのか、しっかりと考えなければいけません。


