こんにちは!東大文科一類の谷です。
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今回は、東大国語への対策について解説していきます。
現代文
東大文系の入試科目の中で最も対策が難しいのが現代文です。「下手に対策に時間を使うくらいなら捨てたほうが良い」といわれることもあります。
しかし、対策方法がわからないからといって何もせず入試に臨むのは、あまりにも勿体ないです。東大現代文の出題形式とその意図を理解して、対策につなげましょう。
東大現代文の出題のほとんどは、次の2つに分類することができます。1つは「どういうことか」を問う問題、もう1つは「なぜか」を問う問題です。それぞれの出題形式の特徴と答案作成の方針について説明していきます。
「どういうことか」を問う問題とは、文中の傍線部の引かれた箇所に書かれている内容とは「どういうことか」を説明せよ、という問題です。
このタイプの問題を解くうえで最も重要なことは、「傍線部の内容を丁寧に把握したうえで、その内容と完全に対応した説明を記述する」ことです。説明をする、というのは具体的にはどういうことでしょうか。
説明すべき傍線部に含まれる内容は様々です。例えば、具体例が羅列してあったり、指示語が含まれていたり、筆者が生み出した独自の造語や表現を用いて書かれていたりしています。
こういった場合、このような内容をそのまま解答欄に記しても得点は望めません。答案を読む人が簡単に理解できるようにする必要があります。
具体例の羅列については、それらについて端的に説明してある表現を文中から見つけて、それを用いて抽象化します。指示語はそれに対応する内容を文中から見つけて説明します。
筆者独自の表現は、文章をしっかりと呼んでその意味を理解し、一般的な表現で説明を与えねばなりません。こういった作業をすることを「説明する」といいます。
いっぽうで、「なぜか」を問う問題では、傍線部に記された内容について「それはなぜか」や「なぜそう言えるのか」の説明を求めます。
こういった問題の答案作成の上で最も大切なのは、論理関係の保存です。文章中に示された因果関係を答案に簡潔に再現しなければなりません。特に、答案の末尾には、傍線部の内容に至る「直接の」理由を書きます。そのため、例えば傍線部中にAという内容が記してあった場合、Aの内容は答案に書いてはいけません。「AだからAである」という論理関係になってしまうからです。
以上では、東大現代文の典型的な出題形式と、それに対する対処についてお話ししました。みなさんがこれを入試対策に活かしてくだされば幸いです。
古文・漢文
東大の古文・漢文への対策は、「基礎基本の徹底」これに尽きます。
東大の古文・漢文で出題される文章は、比較的読みやすいものが多く、設問も現代語訳や内容・理由の説明が主で、専門的な知識を要求するものはほとんどありません。したがって、「どれだけ正確に現代語訳・説明ができるが」が勝負を分けます。
それでは、古文や漢文を正確に訳すにはどうすればよいでしょうか。まず第一にやるべきことは、「基礎知識の定着」にほかなりません。
古文について言えば、現代語訳では敬語の種類や敬意の対象、助動詞の訳し分け(たとえば、「べし」をどのように訳すか、など)では、正確な知識を用いて原文のニュアンスを再現した訳を作ることで、他の受験生と差をつけることができます。
一方、漢文では、句法をどれだけ正確に理解しているかが勝負を分けます。句法の構造と訳し方を徹底して覚えましょう。さらに点数を伸ばしたい人は、漢文の文法書などの語法についての解説を熟読し、動詞として用いられる漢字や、複数の用法がある漢字などの意味と訳し方をできるだけ多く覚えることで、より正確な現代語訳を作ることができます。
基礎知識の定着を図ったのち、過去問等で演習を行い、演習の中で不明な点を洗い出して、そういった不明点を中心に基礎知識の復習をする、といったサイクルを繰り返す中で、得点力は伸びてくると思います。
基礎知識の定着無くして実りある古文・漢文の学習はあり得ません。粘り強く取り組みましょう。
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