“森の学校楠学園” staff のつぶやき -13ページ目

“森の学校楠学園” staff のつぶやき

鹿児島県は蒲生町にある小さな認可外の私立学校(フリースクール)の日常を
スタッフの目からお届けします

数日前から男の子達に間で,紙飛行機飛ばしが流行っている

それも,折り形に工夫を凝らし,滞空時間が長い飛行機だ


今日は,朝からまた雪が降ってきている

灰のように小さな粒が,少ししたら雪とはっきり分かる大きさになって降ってきた

チラホラならいいが,今日の雪は,北風にのって右に行ったり左に行ったり・・・

時々,周りの杉の木が大きく揺れ,この教室のプレハブを揺らすような強い風も吹いている


「おーこれは飛行機を飛ばすのにいい風だ!」

そんな声が聞こえると,男の子達は一斉に飛行機折りに専念したかと思ったら,

風吹く外に出掛けていった


思いっきり投げた飛行機が,風に乗って空高く舞い上がる

しばらーくこの広場の上を飛んでいったかと思ったら,

道向こうの竹藪の中に消えていった


「すげーー!!」

「めちゃくちゃ飛ぶ!」


飛行機は魔法がかかったみたいに,何倍も飛んでいった・・・

男の子達は,その魅力に取り憑かれたみたいに,

何度も何度も飽きずに飛ばしていた




楠学園では時々,100通りの方法を考えるというのをテーマにします

これが面白い!

厳密には哲学というジャンルに入らないかも知れないけれど,

子どもの発想を広げたり発言する体験をつくるにはなかなかの方法です



 「今朝ね,困ったことがあったの。

  水筒にお茶を入れたんだけどね,どこまで入ってるか分からないの

  湯気で見えないんだよね

  で,今日はそれを解決する100の方法を考えよう!」


  「えええ! せめて50通りにして」


 (おっと,久し振りだからかテーマが具体的だからか抵抗してるなぁ)


 「まあ,やろうよ。いつもの通りにすれば大丈夫だよ」


りえさんのお墨付きをもらって安心したのか,ぽんぽん意見がではじめました。

ちなみにどんなばからしい意見でも非現実的な意見でもOKという前提です


今回は記録係の琴ちゃんががんばってくれたので記録あり♪

長くなりますがたっぷりご披露いたしましょう


1 口にライトをくわえて照らす

  (じゃあ脇の下にライトを挟んで・・・と続きかけたけれど,その前に「ライトで照らす」と板書

   まとめられてしまいました!)

2 水筒の内側の色を明るくする

3 明るい色のお茶を入れる

4 鼻にホタルを入れて照らす

5 指を入れて確かめる

6 あらかじめ量を量っておく

7 玉虫を中に入れて光らせる

8 ウキを入れる

9 ちょうどよい別の入れ物に入れてから移す

10 ちょっとこぼして調節する

11 透明の入れ物にする

12 メジャーを突っ込む

13 学園で入れる (周りの人が助けてくれる?)

14 野生のカンで止める

15 温度計をフチの少し下に入れて,温度が急に上がったら止める

16 ゆっくり入れる

17 のぞきながら入れる

18 いちばんいい時の音をおぼえておく

19 こぼれてもいいようにお皿を置く

20 正確に入れられるロボットをつくる


21 正確に入れられる人を育てる

22 (几帳面な)ひびくんに入れてもらう

23 (意外にきっちりした)おうくんに入れてもらう

24 野生のカンで愛くんに入れてもらう

25 ヤカンの量と同じ量の水筒にする

26 ヤカンにお茶っ葉を入れる (ヤカンでお茶をつくって量を見るということらしい)

27 茶葉を食べて水を飲む (水筒も急須も使わない!?)

28 水筒を使わずに学園でそのつどつくる

29 湯気用の煙突をつくる

30 水位の見える窓をつける

31 入れた量が分かるメーターをつける

32 少なくていいじゃない

33 お茶はいらない

34 熱さで色が変わるものをつける

35 小人さんに住んでもらって教えてもらう

36 発泡スチロールを入れる (浮いてくるから分かるし保温になって一石二鳥)

37 チューナーで音を確かめる

38 ちょうどいいところにきたらセンサーで感知して音で知らせてくれる装置

39 水筒がジャバラで伸びる (入れすぎても大丈夫♪)

40 氷を入れておく (浮いてくるから分かるし熱すぎなくて一石二鳥)



・・・という具合に,笑っちゃうアイディアからコロンブスの卵的な発想までいろいろ

商品化できそうなアイディアもありました


1時間は続いたでしょう。 

最後の方は根本的なところを見直す意見が次々にでてきて,ハッとする場面も!

『ああ,頭を使った~』という実感いっぱいの充実した時間でしたニコニコ



【みんなの意見を広げてくれた大賞】

 鼻にホタルを入れる


【素晴らしい意見大賞】

 人に相談する


スタッフ*Saya*のお気に入り

 近所の人の憩いの場を学園の中につくってお茶をよばれる


昨日からの子どもたちの願いは,「雪が積もってくれること」


キンキンに冷えた朝

残念ながら,雪が積もるまではいかなかったけど,

広場には雪のとけた後のたくさんの水たまりに氷が張ってい


いつもなら,子どもたちはすぐに教室に入り,ストーブの前に固まっているのだが,

今日は誰ひとり教室にいない

外でほんの少しの雪を触ったり,小さな水たまりの氷を足でパンパン割って遊んでいた

私が学園に着いたときには,すでに全部の氷が割られていた


そんないつもと違う学園の変化に,子どもたちは敏感だ


そろそろ始まりの時間,子どもたちは教室に入ってくるかな?と思っていると,

「勉強が終わる時間になったら,氷が溶けちゃうよ」

なんて声が聞こえてくる


そうだよね

今だから楽しめること,この自然の起こしてくれた冬の姿を,見て触って感じてほしい・・・

もう少しこの時間を楽しまなきゃ,もったいない


杉の葉っぱの先にいくつもある滴も凍っていて,

葉っぱを揺らしても落ちてこなかったり,キラキラ輝いて綺麗だったり,

土には2センチほどの霜柱もたくさんあって,上を歩くとボリボリと面白い音をたて

「明日はもっと冷えるぞ」の声に,目をキラキラさせる


そんなちょっとした違いが,子どもたちの興味をいっぱい引き出してくれる


ようちえんの子どもたちがやってきた

「そろそろ教室に入ろう!」

今度は,ようちえんの子どもたちが楽しむ番だ







この間の休みに,図書館で素敵な本を借りてきました。


「雪の結晶」 


あの空から降ってくる雪のひとつひとつの結晶の写真が,

様々な形をして神秘的に写っていました。


この季節にぴったり!子どもたちに見せると,どんな反応をするかな?

教室の本棚に,みんなに見えるように置いてみた。

すぐに気付いたようで,ひとりが見ていると,「なになに?」とみんなが集まってくる。


そんな数日が続いたあと,朝から雪が降り始めました。

みんな窓の外をチラリ見ながら,

「雪が大きくなってきた!」と,ちょっとした変化にも反応している。


勉強時間が終わった後,ひとりが引き出しをゴソゴソ・・・虫眼鏡を探す。

カメラを持ち出す子もいました。


外に駆け出し空を見上げながら,洋服に付いた雪をじーっと見つめている。


外から

「すげー!」

「見えた見えた!」


驚きの声が聞こえてくる。

あの雪の小さな小さな美しい結晶が見えたらしい。

自然が作り出す不思議な世界を感じた時間でした。


今日は土曜日だけど特別授業

鹿児島大学学友会管弦楽団の定期演奏会を観に行きました


なんといまや世界的な指揮者になった下野竜也さんが指揮をされるという

今回の定期演奏会

曲もマーラーの交響曲第2番 『復活』 という大曲

時間にして1時間~1時間半,編成も300人弱

ソリストは若手実力派,演奏および裏方にプロの助っ人ありという贅沢この上ないもの



実はこの演奏会の合唱団に,学園よりスタッフ3名が参加したのです

移転やら来年度準備やらでそれどころじゃないよぉという時期だけれど,

学園の大人としてはまず 自分たちが学ぶことを楽しもう♪ということで

10月から練習を重ねてきたのです



終わってから寮の子どもたちに会うと


 「緑の服の人(アルトのソリスト)の声がすごくきれいだった」

 「最後のところの迫力がすごかった」

 「こんなこんな楽器があった。あれはなに?」

 「音が急に大きくなるね。びっくりした」

 「拍手の威力を初めて知った。ずっと鳴りやまなかったね」


などなど,口々に感想を話してくれました。



堅苦しい雰囲気が苦手な子も,すんなり行くことを決めたそう

うんニコニコ こんな風に自然な形で世界を広げていけたらいいね


“森の学校楠学園” staff のつぶやき-鹿児島大学オーケストラ

 (写真は南日本新聞社web siteより)

このところチラチラと 「進化」という言葉がでていました

冬休みに寮の子どもたちがNHKの特集「生命」を漫画にしたシリーズを読んだからでしょうか


ダーウィンが提唱してからあたりまえのように云われている進化論

けれど,それが事実かどうかは誰も分からないところ

他に諸説あることも一部の子は知っているようです



そこで,子どもたちに訊ねてみました


 「人類は猿から進化したと思う? それとも違うところから生まれたと思う?」


  「猿から進化した!(キッパリ)」

  「違うんじゃないかなぁ」

  「猿と途中で分かれたと思うけど,そこから全然違う進化をしたと思う」


 「違うっていうのは?」


  「うーん。人だけなんか道具を使ったりとか・・・」


 「じゃあ,人と動物の違いって何だろうね」


  「火を使う」

  「道具を使う」

  「料理をする」

  「自然を壊す」

  「言葉を話す」

  「文字を使う」

  「偉そうにしてる」

  「どこにでも住んでる」

  「別に変わらない」

   ・

   ・

   ・

等々ここでたくさんの意見が出てきました(メモしておかなかったのが残念)


  「2本足で歩く」

  「けど鳥も2本足だよ」

  「そういえば鳥も特別だよね。他に空を飛ぶ動物っていないし」

  「泳ぐのも特別だよ」

  「トンボの目も特別だよ」

  「もしかしたら他の動物もそれぞれ特別だけど人間が知らないだけかも」

  「キリンは,人は首が短くてかわいそうって思ってるかも知れない」

  「ああ。そういうのあるかもね」

  「でもやっぱり人は他の生き物と違う」

  「うん」



なんとなくぼやあ,もやあっとした感覚で終わった今日の時間

それでいい。哲学は答えがすぐに答えがでるものじゃないから

問題提起したという体験が少しでも残っていれば,それは

子どもたちの考えを広げる大事な踏み石になるはず

昨日,鬼ごっこをした子どもたち


オニが言った色に触っていればタッチが無効という「色オニ」が

そのうち 物もOK,人もOKと,「いろいろオニ」に変わっていました


 「じゃあ・・・釣り名人!」

 「俺の投げた石!」

 「8月生まれの大人の人!」


などなど,アイディアは尽きなくて

周りの人も巻き込んで笑いが絶えなくて

ずうっとずっと,半日くらい休みなくやっていました


そして今日・・・

めずらしく数名の子が遅刻 歩き方もヘンです

 「足が痛い~しょぼん



もう 秘かに私は感動 得意げ

だってね,体がガタガタになるくらい『夢中』で

何かをすることってなかなかできない


きっと 大人がガマンできなくて 「もうやめなさい」って言ってしまったり

ずっと遊び続ける時間自体がなかったり
セーブされちゃうのが日常だと思うんです


それなのに こんなに思いっきり何かをするこの子たち

素晴らしいラブラブ


限界が分かれば自分の判断でセーブすることができる

限界までいったことがあれば,突き抜けたいと思ったときにもう一度

そこまで辿り着くことができる


今日も子どもたちから感動をもらった一日でした

“森の学校楠学園” staff のつぶやき-いろいろオニ

1月11日は鏡開き


学園生は朝から鏡開きの意味をお勉強


ふむふむ

「開き」は「割る」の忌み詞なんですね。知らなかった!


 「神事に使われていた鏡をかたどっているんだって」

 「したことある?」

 「ある~!」


切るのはよくないということで,年末に用意していた鏡餅を金槌で割ります

外かまどはブロックと網でささっと用意

こんな作業はおてのもの


“森の学校楠学園” staff のつぶやき-鏡開き1

用意をしているうちに 地区の方もいらしくてださいました

みんなであつあつのぜんざいをいただいた後はそのまま外でお弁当タイム
“森の学校楠学園” staff のつぶやき-鏡開き2

そのうちに学園生は 相撲をしたり鬼ごっこをしたり元気に遊び始めました

この調子なら今年もみぃんな 元気にすごせそうです


“森の学校楠学園” staff のつぶやき-相撲

今日から新学期ニコニコ


以前の場所から少し山手のこの地区へ移転して9ヶ月
当初の予定地が使えなくなるというトラブルを乗り越え,無事に
腰を落ち着けられる場所へと移ることができました~


道路沿いでアクセスもよく,地区の方や通りすがりの方にいつでも
学園の様子を見ていただけます


それでいて森に囲まれているのでかくれ場所はいっぱい!
わくわくも創造性もいっぱい!
いろんな鳥の声もきこえてきます


かまどや作業棟などはこれから子どもたちと一緒につくっていく予定です
さてさてどういう風になりますことやら・・・音譜

初春のお慶びを申し上げます


昨年は日本中が震撼した一年でしたね...


絶対的だと信じていたものが目の前で崩れ落ち

経済や効率や物質といった,拠り所にしていたものへ

疑問を呈せざるを得ないような状況に 心が揺さぶられました

けれど 大変な状況の中,人は立ち上がる力を持っていました

気付いた人から行動を始めました
足下を見直し,大切なものは何かを自らに問い掛け・・・



そして,浮上したキーワードは 『絆』


本来ならそれは,人としてあたりまえの在り方
日本人が古来より持っていたもの
それを拠り所に社会をつくってきたはずのもの



私たちは森の学校楠学園という場を通して

人としての生き方を一から考え

足下からじっくり創りあげていきたいと考えています

人のもつ底力を信じ,自然の懐の深さを感じながら

身の回りのものをひとつひとつ作り上げていく

そうやって人生を紡いでいく場をつくっていきます



本年も地域の方はじめ皆様のご期待に応えるべく力を尽くしていく所存です

どうぞよろしくお願いいたします