【旅行】バリアフリー専門旅行
私の今年のメルマガタイトルは「よのなかメガネ発想術」。きょうはその第21回目(月に2回出稿)を書きました。 同じものをブログにも転載することにします。
蓮香尚文の「よのなかメガネ発想術」[2012/09/27配信]
http://s-pr.com/super-prway/all.php?id=4061
◎今回のタイトルは「バリアフリー専門旅行」
■旅行者の世話をすることに喜びを感ずる心(1/2)
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コラムタイトルの「よのなかメガネ」は物事を思考するとき、自分や自社のことだけを考えないで、「よのなか全体」からみる発想習慣のことです。よのなか=社会=ソーシャル=俯瞰(ふかん)と置き換えてもOK。
「よのなかメガネ」というフィルター(視点)から発想すると、素敵なPRアイデイアが湧き出てきます。私の一貫したスタンスは「あらゆるビジネスの根本は発想・アイデイアにある。発想の技術を極めてこそ一流の広報マン」。皆様のPR企画の立案、発想の事例としてお役立ていただければさいわいです。
21回目のきょうは、障害者や高齢者専門の旅の企画・手配をしている有限会社ベルテンポ・トラベル・アンドコンサルタンツ( 東京都中央区湊、高萩徳宗社長、電話03-5541-3020、http://www.beltempo.jp/
)社の話題。
社長の高萩徳宗さんには著書も多い。
▽サービスの心得(2010年)
http://www.7netshopping.jp/books/detail/-/accd/1102989870/subno/1
▽売れるサービスの仕組み おまけや値引きはサービスじゃない!(2007年)
http://www.7netshopping.jp/books/detail/-/accd/1102425833/subno/1
▽サービスの教科書 利益を生み、幸せになるサービスの作り方(2004年)
http://www.7netshopping.jp/books/detail/-/accd/1102045985/subno/1
▽バリアフリーの旅を創る(2000年)
http://www.7netshopping.jp/books/detail/-/accd/1101678757/subno/1
1990年代、まだ日本にはバリアフリー旅行と言う概念がなく、当然のことながらそれを主力商品として扱う会社もなかった。そういう意味で、同社は日本の草分け的なパイオニア企業で、バリアフリー専門旅行会社として1999年6月8日に誕生しました。
社名のベルテンポはイタリア語で“良い天気”“良い時を過ごす”が語源。イタリア人はとっても良い天気の朝、「オー、ベル、テンポ!!」と言うそうで「旅先で良い時を過ごして頂きたい」「良い天気であってほしい」という願いを込めて名づけた。社名には創業者の熱い思いが込められているもの。
社長の高萩徳宗さんの前職は大手の旅行代理店のパッケージツアーを企画する仕事。パッケージツアーは企画力よりも単価の安さが勝負のビジネスの世界。
あるとき、FAXで「車椅子でツアーに参加したい」の申し込み依頼があり、上司に相談したところ、「お前はバカか。障害者なんか受けてもしも何かあったら誰が責任取るんだ」といわれ、パッケージツアーの仕事をあきらめた。
これを機に発奮し、福祉の知識やボランティア経験はゼロだったけれど、新規
事業への高ぶりは抑えきれず、苦難の道を承知で独立・踏み切ったという。
障害者は千差万別。その要求に応えて充実した旅を実現するのは至難の業。高萩さんは「旅行のプロに必要なのは旅好きなことではなく、旅行者の世話をすることに喜びを感ずる心」という。
「顧客ごとの欲求に応じた手作りの旅行をしたい。価値観が多様化した現代だ
からそ障害者や高齢者にもそうしたサービスが求められている」とも。
■旅の醍醐味は年齢や障害に関係ない(2/2)
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同社は会員制の会社(年会費3,600円~6,000円)。会員登録はメール会員(無料)が6500人、有料会員が300名程度おり、うちヘビーユーザー(上顧客)は約200人という小さな会社ですが、驚くのは90%というリピート率。
今では地方からの相談者が7割を占めるほど全国にニーズは広がっている。バリアフリーを売り文句にする同業種の旅行会社も増え、全国に5~10社程度あるといわれています。
顧客1人にかける準備期間は平均3ヶ月。障害の程度は問題ではなく、大切な
のは「本人の意思」と「ドクターストップがかからない」の2点。「障害がなければどこにいきたいか」をたずね、本人の夢を実現するための選択枝を用意してカルテを作成。場合によっては1人旅も可能。これを高萩社長のほかスタッフ3人で対応。
顧客には特に「協調性」を求めている。依存心が強くわがままな客は同行する
他の旅行参加者に迷惑をかける場合があるからだ。しかし、わがままとキメ細
かい要求の境界はあいまいなのが実情。
同社の旅行サービス料金は通常の旅行会社のツアーより3割ほど高い。手間がかかる分、一つの旅行の人数が添乗員付きでも3-5人程度と少ないことが多いからだ。
高萩社長は添乗のとき「何かあれば夜中でもいつでも私の部屋に電話したくだ
さい」と伝えており、実はクレームこそが財産。利用者が控えめに語るさりげない言葉は不満の声ととらえている」という。3割ほど高い料金を支払っても快適な満足の旅だったといわせたい。そのためわがままととキメ細かさをどうやって共存・共感させるか、いつも悩んでいるという。
「ベルテンポさんの人気の秘密は?」と伺うと、「食事が美味しい」「ベルテンポさんは、適度にほったらかしてくれる」とバリアフリー以外のことをあげるという。「実はバリアフリーという売り方をしたくない。福祉や介護の臭いがしてしまうので・・・」と高萩社長。
トイレや手すりのことはもちろん心配だけど、実際の旅の醍醐味は食事であり リラックスではないかと。同社はバリアフリーを売りにするのではなく、「地元客で賑わう居酒屋」「若者で賑わう屋台」など食事は旅の重要な要素だと考えいるようです。
同業他社は「車椅子押します」「車椅子対応のホテルです」「お風呂に入れてあげます」など介助や介護の話が多い。旅の醍醐味はその先にあるはず。
「ほったらかしてくれる」というのは、障害がある方や高齢の方は福祉サービスを受けると「構われすぎて」正直、うっとおしいと感じているとも。高萩社長は「当社ベルテンポは基本的に何もしませんと伝えています。そのためお客様がとてもリラックスされています」。
「上質」と「高級」とは違う。ベルテンポが考える上質な旅とは、
・良い時間を素敵な仲間と過ごせること
・地の食材を使った本当に美味しいものをいただくこと
・慌てない旅、急かされない旅であること
・歴史や文化、自然などを敬い、学べる旅であること
・地元の方と触れ合い、語れる旅
同社は、障害者、高齢者向けサービスを展開しているのではなく、本当の旅っ て、こんな旅ですよねという旅の本質を提言し、その旅には年齢や障害に関係
なく、どなたでも参加できる。心底、そう思っているんですよと高萩社長。
これまでメディアを活用したことはなく、戦略的にメディアを利用しようと思ったこともないという。メディアは仕事の評価であり結果だと考えています。メディアに出る方法などもよく聴かれるのですが、「人と違ったことをやる」「記者が書かずにいられないことをやる」と話しています。
プレスリリースなど発行しておらず、広報戦略はないに等しいくらい何もやっていない。それでも年間30社~50社は取材依頼があるという。
「旅を通じて、お客様を笑顔、元気にすることで、温かい社会を作りたい」 鉄道員時代、毎日のように電車に飛び込む人を目の当たりにして、「こんな日本はおかしいのでは」と常々感じていたとも。
旅は旅行会社が一方的に良いサービスを提供するのではなく、旅行会社と客の相互理解、相互協力で良くなるものだと考え、同社では「社会」を良くするた
めにお客様の協力も欠かせないのでこととして以下のような「お客様心得」を
提示・公開しています。
目先の利益を犠牲にしてでも顧客の都合を優先すれば得意先が増え中長期では 利益が拡大するという考え方「アドボガシー(擁護・支援)・マーケティング」を浸透させて成功を収めた好例だと思っています。
アドボカシー・マーケティングは米マサチューセッツ工科大学(MIT)のグレン・アーバン教授が提唱したもので、2005年に同教授が著した書籍「良い関係だけでは足りない 支援(アドボゲート)せよ」に由来する。
同マーケティングでは顧客との信頼関係構築がが最大の目的。自社製品情報を開示するのはもちろん、競合他社の製品でも顧客に最適なら正直に紹介。顧客ニーズをつかみ、期待を上回る品質の製品・サービスを投入。
企業が顧客利益のために尽力すれば、顧客は製品・サービスを購入するだけでなく、改善に協力し周囲の人に顧客になるよう呼びかけてくれる。低コストで新規客を増やせるほか、リピーター率も高まるのが特徴。
【ベルテンポ心得】
1 人を思いやる気持ち 何事もお互いさま
2 ゆずり合う気持ち お先にどうぞ
3 何でも楽しむ気持ち 子供心を忘れずに
4 学ぶ気持ち 文化芸術自然歴史を愛する
5 郷に入っては郷にしたがえ 土地の風習に敬意を表する
6 心のバリアを取り除く 壁を作っているのは自分
7 ルールを守る 私たちは大人です
8 友愛 初めて会っても家族のように
9 誇りに思う気持ち We Japanese
10 人を敬う気持ち Respect Others
[会社概要]
社 名 有限会社ベルテンポ・トラベル・アンドコンサルタンツ
本 社 東京都中央区湊1-2-3 プロスペリテ八丁堀202 〒104-0043
内 容 旅行業 東京都知事登録 第3-4744号
コンサルタント業 講演、研修、執筆受託
創 業 1999年(平成11年)6月8日
資本金 1,700万円
TEL 03-5541-3020
FAX 03-5541-3028
社 長 代表取締役 高萩 徳宗(たかはぎ のりとし)
ブログ くらぶベルテンポ http://ameblo.jp/club-beltempo/
メルマガ 登録はこちらhttp://www.beltempo.jp/club_beltempo_mail.html
URL http://www.beltempo.jp/
F B http://www.facebook.com/profile.php?id=100001681554983
いゃあ、またひとり、「本物の人」に出逢った。その発想マインドと実行力、すべてに一級品の人。こういう人の下で一度「弟子」として働いてみたい。
本コラムはすべて私の独自取材によって構成・執筆させていただきました。
これまでに書いたコラム「よのなかメガネ発想術」
01回目は「常識を否定したバリアフリー」(2012/1/12)
http://s-pr.com/super-prway/all.php?id=3679
02回目は「秋入学で発想力を鍛えよう」(2012/1/26)
http://s-pr.com/super-prway/all.php?id=3699
03回目は「女性向けどんぶり専門店の挑戦」(2012/2/13)
http://s-pr.com/super-prway/all.php?id=3724
04回目は「手こぎ自転車」(2012/2/27)
http://s-pr.com/super-prway/all.php?id=3747
05回目は「高速道路上で結婚式」(2012/3/12)
http://s-pr.com/super-prway/all.php?id=3768
06回目は「手話スープ店」(202/3/26)
http://s-pr.com/super-prway/all.php?id=3788
07回目は「埼大生が企画した留年式」(202/4/09)
http://s-pr.com/super-prway/all.php?id=3809
08回目は「マイ野菜市民農園」(2012/4/19)
http://s-pr.com/super-prway/all.php?id=3825
09回目は「障害者支援・ソーシャルカフェ」(2012/4/30)
http://s-pr.com/super-prway/all.php?id=3841
10回目は「偉人伝講座で寺子屋モデル」(2012/5/10)
http://s-pr.com/super-prway/all.php?id=3857
11回目は「すかいらーくEV充電無料化」(2012/5/31)
http://s-pr.com/super-prway/all.php?id=3887
12回目は「撮影ボランティア」(2012/6/11)
http://s-pr.com/super-prway/all.php?id=3904
13回目は「江戸コンを全国展開へ」(2012/6/21)
http://s-pr.com/super-prway/all.php?id=3920
14回目は「障害者を積極雇用」(2012/7/09)
http://s-pr.com/super-prway/all.php?id=3946
15回目は「大失敗賞でチャレンジ精神を」(2012/7/19)
http://s-pr.com/super-prway/all.php?id=3962
16回目は「山梨県が女子会創設で観光誘致」(2012/7/30)
http://s-pr.com/super-prway/all.php?id=3977
17回目は「地方鉄道のアイデア復活戦略」(2012/8/9)
http://s-pr.com/super-prway/all.php?id=3991
18回目は「訪問福祉理美容サービス」(2012/8/20)
http://s-pr.com/super-prway/all.php?id=4006
19回目⇒「救缶鳥パンでCSR」(2012/8/30)
http://s-pr.com/super-prway/all.php?id=4020
20回目⇒「朝礼公開で自己啓発の居酒屋」(2012/9/27)
http://s-pr.com/super-prway/all.php?id=4041