87歳を迎えてさらなる健康寿命へ挑戦!

 

12月10日(土)

 

9月10日からの「土曜雑感」は3ヶ月にわたり、パンディミック後の小売業のあり方について、「小売の未来」―新しい時代を生き残る10の「リテールタイプと消費者の問いかけ」(ダグ・スティーブンス著、斎藤栄一郎訳、プレジデント社)から要点を紹介してきました。

 

 

消費者が抱いている「10の問いかけ」に、あなたの店が明快に答えられたかどうか、ここが生き残るための最大ポイント、つまり消費者のライフスタイル変化にいかに適応していくかという問題です。きもの、ジュエリー、寝装品の専門店であれば、一般的に下記の5.6.7.は自店の優位性を発揮できる可能性があると思います。

 

5.「自分のことを一番理解してくれるのは誰?」=「透視能力者」型 

6.「最高水準のサービスはどこで受けられるの?」=「コンセルジュ」型

7.「一番いい助言がもらえるのはどこ?」=「賢者」型 

 

さらに優れた体験に見られる①サプライズ ➁独自性 ➂個別対応 ④親密度 ➄再現性は専門店に欠かせない強みです。頭文字で「S・U・P・E・R」(スーパー)です。

 

さて、わが身は無事に87歳を迎えることができました。永年の基礎疾患(肺気腫)とつき合いながら、予想をはるかに上回るいのちに感謝するばかり。とは言え、押し寄せる老化現象の大きな波は避けられず、ささやかな抵抗を試みる日々を続けています。

 

男性の健康寿命(心身とも自立した健康生活)は73歳で、平均寿命は82歳(令和元年調べ)。健康寿命と平均寿命の9年間の差をいかに短縮できるか、これ老後が待ち受ける大問題です。だれでも人生は最後まで好きなことをして、健康でいたいと願うからです。

 

ベストセラーの和田秀樹著「80歳の壁」(幻冬新書)は、明日死んでも後悔しない時間の過ごし方――我慢や無理をやめる、として特に下記の3点を挙げています。これはまさしく「なるほど」と納得できることで、だれもがそうありたいと願うことでしょう。

 

①薬の我慢――長生きの薬はない(できるだけ薬は飲まない)

➁食事の我慢――食べたいものを食べる(嫌いなものは無理に食べない)

➂興味あることへの我慢――刺激を求める(好きなことをして楽しむ)

 

そこで近況報告です。3年前の巣ごもり当初は腹部が膨らみ、体重が2キロ強増えましたが、現在はまた元に戻ってきました。しかし腹部は戻りません。忍び寄る膝、肩の痛みには、高校時代の友人が勧めてくれたオムロンの赤外線治療で対処。たしかに効果的です。

 

健康寿命の基本は歩くことだと言われます。歩けなくなれば、体力を維持することは不可能だからです。したがって、呼吸法を取り入れた毎日45分間の散歩が欠かせません。通常歩行は4回吸って8回吐き、坂道になるとそれぞれ2回と4回から6回、階段は2回と2回ペース。背面歩行は坂道の上り100メートルほど。

 

加えて毎朝のテレビ体操は10分間。スクワットは毎日100回以上。もっともこの頃はハーフスクワット200回になってきました。風邪防止の乾布摩擦は起床後の数分間、さらに誤嚥防止の喉を鍛える運動(「肺炎がいやなら、のどを鍛えまさい」西谷耕一郎著)は朝晩欠かせません。

 

通常の睡眠は夜10時から朝6時までの8時間。夏は5時起床の散歩で1時間の昼寝。こうしたリズムで日々を過ごし、あとは天に任せる。「念々死を覚悟して初めて真の生となる」の心境に一歩ずつ近づいていく。「いつお迎えがきても悔いはない」という自然体でありたいと念じるのです。

 

晩年の森信三先生、ベッドから見える正面には、力強い書体でたしか「仰せのままに」の掛け軸が掛かっていました。その意味を実感できるようなったのは、一時期肺気腫で呼吸困難に陥った体験があればこそと感謝するこの頃です。