「いかに生きるか」の「幻の講話」(二巻)に学ぶ
5月8日(水)
第二十三講 友情について
大意
真の友情は、血のつながりがないにも拘わらず、相手のために自己を犠牲
にすることを厭わない自己献身が含まれていることです。こうした点から、
一切の人間関係の中で、最高最貴なものとされています。
忘れ難いコトバがあります。「すべての人間関係のうちで、最上なものは友情である」、これは内村鑑三先生のおコトバなのであります。当時は何か承服し難いものが感じられたのですが、心の底から消えなかったのであります。
「友情」とは一体どのようなものでしょうか。大たい次のように考えるのであります。「友情は、年齢がほぼ等しい人間関係において、たがいに相手に対して、親愛の情を抱くことである」と。
友人関係において最も特徴的な点は、双方の間に大して年齢のひらきがないこと、そして互いに相手の人格に対して、深い親愛の念を抱くということが根本的なことでしょう。
この点が家族というような肉親関係はもとより、師弟関係とも違うゆえんであります。ついでに「畏友」についても一言しておきたいと思います。「畏友」は相手の人格を尊敬し、互いに「及び難し」の念を抱いている関係です。
友情において最も大切なことは、互いに相手方に対して、人間的な信頼感をもち、それが生涯にわたって持続するということです。女性の場合の友情は男子と比べて三倍五倍の価値があるといってよいでしょう。