鍵山秀三郎「一日一話」に学ぶ(150)

9月28日(月)

豊かな社会

「わがままの許されることが豊かな社会である、と勘違いしている人がいます。また、贅沢できることが豊かな社会である、と信じている人がいます。わがままをし、贅沢をすればするほど豊かな社会とはほど遠いことだと思います。

豊かな社会にするには、質素を心がけて環境をきれいにすることです。環境が整えば、気持ちが落ち着き、豊かな社会を実現できるようになります。」

「ネクストショップ」の「現場力の強化」⑯

宅急便を開始した後、しばらく赤字が続くのは計算済みで、問題はサービスのレベルを上げることだけ。「サービスが先、利益は後」のモットーを金科玉条として貫いた経営者の度量に感嘆します。

経営において最も重要な課題は人づくり。「企業が社会的な存在として認められるのは、人の働きがあるからです。」したがって、「投資した資金の効率のみを求める事業家はやめた方がいいと思う」と厳しい。

「サービスが先、利益は後」という言葉は、先に利益を考えることをやめ、まず良いサービスを提供することに懸命の努力をすれば、結果として利益は必ずついてくるという論理です。

「つまりどちらを先に考えるかで、結果は良くもなり悪くもなる」と。今までは採算(利益)を先に考えるのが経営者の常識とされていたのです。まさに逆転のマーケティング発想、これが経営目標を達成する長期的な戦略発想。たとえば社内の規律の緩みに対する「安全第一、営業第二」のスローガンです。