二宮尊徳の「二宮翁夜話」に学ぶ(669)

4月10日(金)

(271)馬を静める法、村を治める法③

「およそこのようにすれば、行われない土地はなく、草木鳥獣にも行われる道理だ。なぜならば、これは果物が熟して落ちるのを待つ道理で、ただ我の一字を去るだけのことなのだ。

自分の畑へ自分が植えたなすでも、我でならせることはできないし、理屈でならせることも決してできないものだ。この場合に理屈もやめ、我を捨てて肥しをすれば、なれといわないでもなるし、実れといわなくても実る。わが教は、この道理をよくわきまえなければ行うことできない。」

失敗は恥ずべきことではない!

「トヨタ中興の祖と呼ばれる豊田英二は『失敗はキミの勉強代だ』といって、失敗したことを記録に残しておくことを勧めていたといいます。・・・失敗には、ミスによる単純な失敗と、困難なことにチャレンジした末の失敗の二種類があります。チャレンジした末の失敗はメンバーの技能をアップさせる大切な財産になります。

・・・失敗は恥ずべきことではなく、成長の記録と捉えます。仕事のモチベーションは『面白いか、楽しいか、かっこいいか』に尽きます。ほかの人が避けるようなむずかしい仕事で結果を出すのは面白く楽しい。

たとえまだ成果が出なくても、そうした仕事に取り組んでいる姿勢はかっこいい。・・・『失敗したくないから』といって実行しない。これほどかっこ悪いことはありません。困難な仕事に挑戦しましょう。」(前掲書)