二宮尊徳の「二宮翁夜話」に学ぶ(630)

2月13日(金)

(252)形式の報恩と真実の報恩②

「————今日来て勤めている人夫は、大方が二三男の連中で、私が往年厚く手をかけた者ではない。ということは、うわべは報恩の道を見事に果たしているようだが、内心はどうだかわかったものではない。

だから私は、この冥加人足を出してきたのを喜ばない。——————青木村の領主の用人である某がこれを聞いて、私からよく説諭しましょうと言った。翁はこれを押し止めて、-----それはなすべきではない。たとい内心がどうであろうと、向こうから旧恩に報いるためといって無賃で数十人の人夫を出してきた。」

「現場とは何か」

「現場力を鍛える」(2004年)がベストセラーになった遠藤功教授(早稲田大学ビジネススクール)の新著「現場力」—非凡な現場をつくる論理と実践—(東洋経済新報社)が再び注目を集めています。

いかに「非凡なる現場をつくるか」の問題意識から、「ネクストショップ」がこれから必要とする「個客戦略」のヒントを学んでいきたいと思います。

まず「現場とは何か」についての原理原則です。同教授は概念、目的、役割、特性の4つに整理しています。以下引用は「同書」。

1. 概念=現場とは「これまで」と「これから」の間の「いま・ここ」である。
2. 目的=現場は価値創造を実行するために存在する。
3. 役割=現場は価値創造に必要な業務を日々遂行し、人材を育てる。
4. 特性=現場には「可能性」と「リスク」の両方が存在する。