二宮尊徳の「二宮翁夜話」に学ぶ(561)

11月6日(木)

(229)飢饉にも草根木皮を用いない②

「だから私は、天保四年・七年の飢饉のときに郡村にいろいろさとしたが、草の根や葉や木の葉を食えとは決していわなかった。それは病気になるのを恐れたからだ。

飢えた者が自分で食うのはしかたがないが、牧民の職にいる者が,飢えた民に向かって、草根木皮を食うがよいといったり、また現にこれを食わせたりするのは、はなはだ悪い。それを食えば一時の飢えはしのげるだろうが、病気になったら救いようがない。恐ろしいことなのだ。」

よき師との出逢いが可能性を高める!

今日では自分を生かす仕事こそ逆境への限りない挑戦以外の何ものでもありません。逆境を克服する最大のヒントが3番目の「師教ないし先達による啓発」。

いかなる分野かを問わずよき師に恵まれることは、道を誤ることなく自分の隠れた才能を活かす最善、最強の方法です。教育がもつ「生き方のタネ蒔き」という本質的な役割です。

問題はいかにして良き師に恵まれるかということです。最大のヒントは仕事への問題意識を持ち続けることです。問題意識が身近な縁を生かし、必ずよき師に巡り逢うチャンスにつながります。

良き師に巡り逢える秘訣があるとすれば、優れた人に学ぶ謙虚さ、何としても問題を解決したいという熱意です。自分を生かしてくれるのはすべて縁ある森羅万象です。