二宮尊徳の「二宮翁夜話」に学ぶ(560)

11月5日(水)

(229)飢きんにも草根木皮を用いない①

「救荒(飢饉の際の救助)のことを詳しく説明して、草木の根・皮・葉など食べられるもの数十種を調べた上、その調理法などを記した冊子を贈って来た人があった。

翁はいわれた。----草の根や木の葉などは、平日少しずつ食ってためす時は害がないが、これを多量に食って日を重ねると、病気を生ずるもので、軽々しく食うのはよくないことだ。」

逆境が精神を鍛える!

真剣さは不思議なことに思いがけない味方を呼びこみます。逆境と向き合ってきたことへの天のご褒美でしょうか?この苦しみを克服した人は自己の魂(潜在能力)に火をつけることができるのです。

「武士道」を世界へ紹介した新渡戸稲造は「逆境が精神を鍛える」(実業之日本社)で逆境と順境の違いを遺しています。まさに逆境が人をつくるのです。

・逆境体験は他人への思いやりの心を育む。 ・他人の欠点を許す寛容さをもつことができる。 ・不幸の中に一条の光を見出し、感謝の念をもつ。 ・自他の心を試す試金石。 ・自分の愚かさに気づく。

順境は人を堕落させます。

・のぼせて傲慢になりやすい。 ・安心して怠けやすい。 ・苦しい時に受けた恩を忘れやすい。 ・不平を漏らしやすい。 ・調子に乗りやすい。