二宮尊徳の「二宮翁夜話」に学ぶ(488)

7月16日(水)送り火。

(206)至誠、大根を太らせる①

「翁のことばに、江戸代官*が私にむかって、『あなたは桜町を数年で納めるうちに、年末の悪習が一洗されて、人民は精励におもむき、田畑も開けて農民が集まってきたと聞きましたが、感服の至りです。

私は支配所のために長年苦心をしているのに少しも効果がありませんが、あなたはどんな術を持ちなのですか。』と聞いた。」

*伊豆韮山の代官江川太郎衛門(担庵)。管下の多田弥次右衛門の仕法につき翁に出張指導を懇請した。翁は天保11年6月9日から22日までの間、代官と面談、仕法を講じた。

中小専門店の現状!

チーム、組織が機能していない要因の多くは、販売実績のある人が自動的にチームリーダーになっているところにあります。これは中小の専門店では避けられない現実です。

部下の実状に合わせた指導が必要ですが、つい自分を基準に判断するところから善意の誤りを犯しやすいのです。リーダーは心を磨き、部下を理解する忍耐力が欠かせません。(自戒を込めて)

名選手=名監督ではなく、販売力のある人=良き上司ではありません。これを「行動科学」でいえば、同じ能力でもアビリティ(~ができる能力)とコンピテンス(状況判断能力)の違いです。リーダーに欠かせないのはアビリティ能力よりもコンピテンス能力です。