二宮尊徳の「二宮翁夜話」に学ぶ(462)

6月6日(金)芒種。

(198)人の捨てざるなきもの②

「古歌に『世の人に欲を捨てよと勧めつつ 跡より拾う寺の住職』とありましょうが。ハハハ———といって笑われた。薫正氏が、『捨てざる無き物』とはどんなものかと聞くと、翁はいわれた————世の中には人の捨てないもので、無いものが至って多いのです。

数え切れぬくらいあります。第一に荒地。第二に借金の雑費と暇つぶし。第三に金持ちの驕奢。第四に貧乏人の怠惰などがそれです。」

ジュエリーマーケットの現状分析(2025プロジェクトから)

日本の宝飾市場は底を打った

1991年に3兆円を超えるマーケットを誇ったジュエリー市場は、ようやく縮小傾向に歯止めがかかり、底を打ったと見られています。

「2025プロジェクト」の深澤裕氏(矢野経済研究所)は、4月に行われた「日本ジュエリー協会」の年次市場報告会において「2013年の宝飾市場は9.617億円」と発表。(詳細は月刊「next」6月号)

宝飾市場とアクセサリー市場の際がなくなった

アクセサリー・ライトジュエリー市場は2012年時点で約8,520億円と推定されています(同)。アクセサリー・ライトジュエリーは基本的に貴石、貴金属使用商品は除いていますが、明確な区分はできていません。

宝飾品市場規模と一部重複していますが、宝飾品市場と同程度のマーケットが存在していると見られています。一般的なジュエリー専門店でもアクセサリーの分類に入る商品を扱っている店が増えているのが現状です。

専門店チャネルの減少と新たな販売チャネルの台頭

専門店のチャネルがこの20年間で減少するなか、2大番組の「ショップチャンネル」「QVC」をはじめとするテレビショッピングが特にこの10年間で大きな伸びを見せています。またジュエリー専門のインターネットチャンネル「GS(ジェムズ)TV」の急成長ぶりも目立ちます。

2012年には前年比200%、売り上げ80億円という勢いを見せました。実際に商品を見て買いたい客へのフォローのために、全国に7店舗のショールームを展開。今後も成長が望め、専門店にとって脅威的な存在となっています。

リ・ジュエリー市場の台頭

生活者が所有しているジュエリーを買い取る、リフォームする、オークションなどに出品しリサイクルする、といった「リ・ジュエリーマーケット」がここ数年来注目されるようになっています。

リペア、リモデル(リフォーム)、リサイクル、リフレッシュ、リユース、すべての「リ」のつくジュエリー・サービスを提供する上で、顧客満足度を高め、顧客から信頼されるサービスを提供するための基盤として、「一般社団法人 日本リ・ジュエリー協議会」も数年前に設立され、業界としての環境整備も進んでいます。