二宮尊徳の「二宮翁夜話」に学ぶ(371)

1月23日(木)

(168)人道の根本は譲道②

「人間はそうはしないで、米がほしければ田を作ってとり、豆腐がほしければ銭をやってとる。鳥獣がすぐさま取るのとはわけが違う。人道というのは天道と違って、譲道によって立つものだ。

譲とは、今年のものを来年に譲り、親が子のために譲るとことからできた道だ。天道には譲道がない。人道は人の便宜をはかって立てたものだから、ややもすれば奪の心を生ずる。鳥獣には間違っても譲の心が生ずることはない。」

*「関係を深める顧客(ファン)づくり」

・お客さまのタンスを点検することが大切な仕事だと考えます。仕分けをして価値があるもの、ないものに分ける。

その中で残したいものを集めます。残ったものはきもの縁日(8月)のフリーマーケットで、ご自由にお持ち帰りください。

・カフェはリネンのハンカチとかを売っているので、きものを露骨にアピールすることはしません。珈琲いっぱいで帰ることができるようにと。

ヒントになったのは花想容さん(東京、目白)。若いお客様が2人3人と毎日のように見えるようになりました。週末には予想していない人たちが来店。夫婦で来て、最終的に振袖を観ていった人もいます。

・ギャラリーは関連の異業種で構成します。髪飾りとか風呂敷とか、甲府の人に出展してもらいます。さらに販売しない取り組み、たとえば1日4回、中国
茶を学ぶイベントなどを始めています。

・四季の会。3000円をもらいます。お菓子とかお抹茶をつけ、お土産を用意します。参加の半分は新規のお客様です。

・「なごみ通信」は4000部発行。2000部がお客様、残り2000部は美術館、図書館など県内に置かせてもらいます。「なごみ通信」のテイストをよしとするお客様が手に取ってくれれば。そのおかげで新規のお客様が増えてきました。

・最後のページは「今月の塩田」。今月は結城紬、バッグ、木の鞄など・・・。
きもの塾は職人さんに来場してもらい、ちゃんとした形で商品のことを学んでいただく場であり、購入への動機づけになります。

・「きもので残したい大切な一枚」というのは、今自分が最も大切にしている撮影イベントです。

きものを着る楽しみを広げていきたい!どこで購入した商品でもすべて着付けをさせてもらい、チェックし、クリーニングして当日を迎えます。

その日だけスタジオを作ってカメラマンに来てもらい、写真を撮影するイベント。(2日間)一人の写真を残すのではなく、家族と一緒の写真を残すことをテーマにしています。

では、いつ売り上げを作るのか。まったく催事を実施しているわけではないので、厳しい月もあります。しかし、お客様のライフスタイルは変わってきていると思っています。

毎日悉皆のお客様に出入りしていだいているわけで、お求めいただいています。工夫を重ね、知恵を出し、何としても「催事ありきの店」にはしたくない、ということで取り組んでいます。2025年に向かってそうなっているべきではないかと思っております。