二宮尊徳の「二宮翁夜話」に学ぶ(264)

8月27日(火)

(133)質受けしても戻らぬもの②

「一日でも質屋の手にかかった衣類は身につけまい、というくらいの精神を立てなければ、生涯のことがおぼつかない。過ちと知ればすみやかに改め、悪いと思ったことはすぐに除くがよい。

きたない物が手につけばすぐに洗いさるのが世の常だ。どうして、質入れした衣料を受け戻して着ることがあろう。過って質を入れ、改めて受け戻すのは貧乏人の子弟のすることだ。彼は、かたじけなくも富貴の大徳を、生まれながらに得ておる大切な身だ。」

時代精神です。

「・・・修正資本主義は、全体の幸福が個人の利益より優先されるシステムとなる。こうして見てくると、資本主義の厳しい制約に縛られる企業には21世紀の難問解決に貢献する機会はないか、あってもわずかだという見方が正しいのだろう。

気候変動を止めたり貧困を緩和したりすることへの投資がもたらす利益は、消費財やサービス投資する場合よりはるかに少ないのだ。そして社会的に意義ある事業でも、投資利益率が低ければ、企業の資金を勝ち取ることはできない。

もちろん企業にとって、長期的に将来を見据えた社会的責任を担おうとする姿勢を宣伝するのは有益だが・・・

しかし、本当に良いことをするには、大企業は国に対して社会的に意義のある事業の指名競争入札を行うよう求めなければならない。」