二宮尊徳の「二宮翁夜話」に学ぶ(172)

4月4日(木)

(103)一器増減と幸運不運③

「その銭で酒を飲めば、またすぐにそれだけの運を減らすのだ。田畑へ肥しをする者は、眼前には利益がないようだが、秋になれば実りが多い。すなわちこのときに運を増すわけだ。遊びなまけて田畑を粗作にした者は、秋になって取り実が少ない。

そこまできて運が減ずることが知れる。みんな明白なことで、愚夫愚婦でもこの道理を知っているはずだ。この道理を知ってよく勤める者は、道を悟ったと同じことで、何をしても利益がある。この道理に反すれば、何をしても損失になる。まことに明白の道理だ。」

さて、「2052」は「単なる未来予測ではなく、行動を奨励するための」という著者は、課題解決へ向け41名の専門家を動員して検討を加えています。

予測テーマは「人口と消費」、「エネルギーとCO2事情」、「食糧事情」、「非物質的未来」、「時代精神」の5つの領域にわたります。

まず危惧されている5つのテーマ、「資本主義」、「経済成長」、「民主主義」、「世代間の平等」、「地球の気候と人間の関係」から概観します。

最初は「資本主義」。近年の景気後退、特に2008年のリーマン・ショックで失業者が増大し、富が少数に集中して不平等、不公平が増大し、資本主義システムへの批判が再燃していますが、著者は大胆に展望しています。

「今後の40年に限っては現在豊かな国々(世界人口の5分の1)では生産性の停滞と不平等がもたらす緊張のせいで栄光から転落を経験する。その一方で、世界の大多数派は生産力と収入増大の果実を味わうだろう。」