米歴代大統領の肖像を並べたホワイトハウス内の「プレジデンシャル・ウォーク・オブ・フェイム(大統領の名誉の歩道)」に,ドナルド・トランプ大統領が各大統領の功績などを紹介するプレートを設置したことが17日判明した。
在米日本人ジャーナリストは,「プレートの記載内容は,トランプ大統領の独断と偏見によるものが散見され,『ただの悪口ではないか』とも評されている。トランプ大統領自身を,『2024年大統領選挙の勝利で脚光を浴び,2度の暗殺未遂に加え,法執行機関が自身への攻撃として利用されたが,この前代未聞の事態を克服した』と称賛。また,『戦争を終結させ,国境を守り,ギャングメンバーとされる人物を国外追放した』などの主張を列挙し,『アメリカの黄金時代をもたらすという公約を就任から11カ月で達成した』と讃えている。一方,バイデン前大統領を,『断トツで史上最悪の大統領』,『最も腐敗した選挙によって誕生し,国を破滅の瀬戸際に追い込む前例のない災難を招いた』などと酷評している。さらに,バイデン前大統領の肖像だけには本人のものではなく,認知能力の衰えを揶揄するかのように,署名を複製するための『オートペン』の写真が掲げてあり,トランプ大統領のバイデン前大統領への敵愾心が露わになっている。そして,トランプ大統領はプレートを設置したことが判明したその日に,ホワイトハウスで国民向けにテレビ演説し,物価高騰に国民の不満が高まり,支持率も低迷する中,第2次政権が発足した今年1月からの実績をアピール。記録的な物価上昇を招いたバイデン前政権を批判しつつ,『当時と比べてガソリン価格や一部の食品価格が下がった』などと自身の経済政策の効果を強調し,『11ケ月前,私は混乱を引き継いだ。わずか数か月で,状況は最悪から最高へと好転した』などと自賛した。今の物価高の原因は全てバイデン前大統領の責任だと強調したかったのだろうが,支持率低迷への焦りと今後の政権運営への危機感を感じさせるようなトランプ大統領の17日の対応であった」とトランプ大統領の懸命な支持率の巻き返しアピールに言及する。
なお,上記ジャーナリストによれば,歴代大統領のプレートの内容に関して,「バラク・フセイン・オバマ元大統領を,『初の黒人大統領,地域社会活動家,1期務めたイリノイ州選出上院議員』で,『米国史上最も分断を招いた政治家の一人』とし,医療保険制度改革やパリ協定署名などの実績を批判」,「ビル・クリントン元大統領を,その実績を称賛する一方で,『2016年,クリントン大統領の妻ヒラリー氏は,大統領選挙でトランプ大統領に敗北した!』と自画自賛」,「ジョージ・W・ブッシュ元大統領を,『ブッシュ大統領は国土安全保障省を創設したが,アフガニスタンとイラクで戦争を始めた。いずれも起こるべきではなかった』などと批判」,「ジョン・F・ケネディ元大統領を,『ピッグス湾侵攻の失敗で痛ましい挫折を経験したが,キューバミサイル危機の際は核戦争の脅威を巧みに乗り切った』などと紹介」,「ジミー・カーター元大統領を,『高インフレ,高い失業率の上昇を起こした』などと批判する一方,『在任中よりも退任後の方が大きな成功を収めたと感じる人が多い。人類のために素晴らしいことをした!』などと称賛」-等々と評されているそうだ。
トランプ節が炸裂しているプレートの内容を直接是非読んでみたいと思った人も多いのではないだろうか。オバマ元大統領のプレートには,「ノーベル平和賞受賞」とは記載されいなかったのだろうか。