第51回衆議院選が27日公示(2月8日投開票)され,12日間の選挙戦が展開される。今回の衆議院選の対決の構図には,前回に比べ大きな変化があった。高市早苗首相(自民党総裁)の下で,与党の自民党(自民)との連立の枠組みが公明党から日本維新の会(維新)に変わり,これに対抗する勢力として,立憲民主党(立憲)と公明党が新党「中道改革連合」(中道)を結成。また,この二大勢力とは距離を置き,独自性をアピールする政党もあり,今回の衆議院選の結果次第では,今後の日本の政治が二大政党制に向かうのか,多党制に向かうのかが示される。

永田町を拠点にする選挙プランナーは,序盤の選挙情勢に関して,「高市首相は,その内閣支持率の高さから衆議院を解散したのだろうが,今の時点,支持率が下がる傾向が顕著にみられており,物価高対策で結果を出さず,『裏金問題はみそぎは済んだ』と裏金議員を公認するなど,国民感情から乖離した強引な手法は,野党ばかりでなく,与党内からも不満の声が噴出している。一方,従来の政治には閉塞感を抱き,新しい政治を期待する,特に若い有権者にとっては,高市首相はその外交センスや日本初の女性総理として人気があるようだ。アメリカ大統領選でのトランプ大統領同様,『何かをやってくれる』という期待感があるのだろう。高い支持率の下,物価高対策で結果を出した後の解散であれば,自民にとっては議席を確実に大きく伸ばすチャンスであったであろうが,この時期の突然の解散に納得できる国民は少ないのではないか。また,突然の解散で連立のパートナーである維新との選挙区調整は全くできておらず,前回の激戦区では与党同士で大激戦を展開することになる。例えば,『和歌山1区』では,前回当選した自民と次点維新との差が僅か124票であったが,今回は自民,国民(国民民主党),維新,中道,参政(参政党),共産(日本共産党)が候補者を擁立している。また,『愛知10区』では,前回は1位立憲,2位自民,3位維新で,1位と2位の差が162票,さらに1位と3位の差も6734票の大接戦。今回は中道(中道改革連合),自民,維新に加え,国民,参政が候補者を擁立している。比例での復活当選も視野に入れているのだろうが,どちらの選挙区も与党が1本化すれば,圧勝できた選挙区だったと思う。今の時点,全国の選挙情勢を独自に分析すると,序盤戦はやや自民に有利な情勢だが,圧倒的に有利とまでは言えず,今後の有権者,特に無党派層の動きによっては,情勢が大きく変わることも考えられる」と衆議院選序盤の情勢についてコメントする。

今回の衆議院選では,新たな連立や解散時期の信任についても問われる。また,消費税減税,安全保障,外国人政策や選択的夫婦別姓導入の是非など多様性を巡る姿勢が争点となる。

なお,共同通信によれば,今回の衆議院選の立候補者数は,午前10時現在,小選挙区1101人,比例代表と合わせて1108人(重複立候補を除く)が受理されており,このうち女性候補は270人とのことである。また,自民は小選挙区と比例代表を合わせて284人,中道202人,維新87人,国民102人,共産156人,れいわ21人,ゆうこく連合9人,参政181人,保守7人,社民8人,みらい6人,諸派9人,無所属36人の候補者数となっている。