衆院選に向けて立憲民主党と公明党が新党「中道改革連合」(中道)を結成したが,国民の中に支持が広まらず,選挙前の172議席から49議席に激減し,自民党が議席を大幅に増やし316議席を獲得した。この責任をとって辞任した野田佳彦,斉藤鉄夫両共同代表の後任を決める代表選が13日行われ,小川淳也氏が新代表に選出された。同代表戦には,いずれも元立憲民主党の小川氏と階猛氏が立候補していたが,立憲民主党元代表の泉健太氏は出馬を見合わせていた。
永田町関係者は,「今回の衆院選では自民が歴史的な大勝を果たしたが,中道の敗因の一つとして,中枢となっている議員の高齢化が指摘されている。今回の中道の代表選で,54歳の小川氏が当選したことで,中道に新しい風が吹き込み,その新鮮さに国民の関心が向くことを期待したい。小川氏のご両親は香川県高松市内で美容室を営んでおり,小川氏はいわゆる『2世議員』ではなく,たたき上げの政治家の一人である。小川氏の第一印象は,ドキュメンタリー映画『なぜ君は総理大臣になれないのか』で描かれているのと同様,『真面目で実直』というもので,政治家というよりは官僚的なタイプというものであったが,将来有望な政治家の一人として,政治家として着々と成長し続けていたようである。小川氏の誠実で情熱的な姿勢で,中道を自民に対峙できるような魅力ある政党に成長させることを期待したい」と,小川新代表にエールを送る。
小川氏は,新代表としての記者会見で,「一番厳しく,一番過酷な時こそ,拾うべき火中の栗だ」と,小川氏らしく熱く訴えていた。また,「数が多いからこそ,少数意見に慎重に謙虚に耳を傾ける姿勢を求めたい」と与党をけん制し,「主要な職責の一つは権力の監視。これをおろそかにするつもりはない」と野党第1党としての役割を強調した。また,小川氏は「野党連携は極めて積極的に行っていく」と意欲を示し,「野党第1党は本当に幅広く懐深く,右にも左にも広く開かれている」と他の野党に秋波を送った。現状では,日本維新の会は自民党の連立のパートナーであり,国民民主党も高市政権に急接近している。また,公明党と日本共産党が連携することは,これまでの両党の関係を考えると,非常に難しい情勢ではあるものの,想定外の展開になることも多い,「まさか」の政治の世界。小川氏の野党共闘に向けた動きには大いに注目していきたい。