7月28日午後4時27分,熊本県を震源とする最大震度7の地震(熊本地震)が発生した。

熊本県の災害対策本部の発表によれば,3日午前7時半の時点で関連死の疑いがある人などを含めると38人が死亡,8556人が避難所に避難しているとのことである。被災地では,酷暑の中,停電と断水が続いている地域もあり,今後は政府などによる早急な関連死防止対策が必要となる。

現地で取材するジャーナリストは,「前回(平成28年4月発生)の地震から10年となり,復旧・復興もかなり進んでいたので,熊本在住の友人と『阿蘇山に登ろうか』などと楽しみにしていた矢先での大地震発生。異常な酷暑の中,断水が続く地域もあり,被災地の方々は想像を絶するような大変な生活を強いられていることだろう。地震発生の直後には,多くの人々が『何か自分にできることはないか』と,現地でのボランティアや義援金を募ることなど,被災地の支援を考えたようだ。東京・銀座にある熊本のアンテナショップでも多くの人々の行列ができていた。そんな中,福岡県議会の松尾統章・自民党県議団会長が熊本地震の発生直後に『ビアパーティー』を開催していたことには驚いた。松尾氏は,福岡県議会で大揺れとなっている県議会議長ポストをめぐる『カツアゲ疑惑』問題を告発した吉松源昭県議から,『お車代』」として50万円を受け取ったとされる金銭授受疑惑の渦中にいる当事者である。松尾氏は,ご自身の政治活動を見直す上で,『正直,やってよかった』と話しているが,この自己満足的な感覚に誰が共感できるだろうか。また,お笑い芸人の余興もあったというが,地震の直後で被災地のことを思えば,とても笑える状況ではなかったはずだ。猛バッシングを受けた松尾氏は,当然のことながら3日,会長職の辞任を表明した」と,熊本地震発生直後の福岡県議によるパーティー開催に憤る。

木原稔官房長官は2日,熊本地震に関連して,「今年の夏の猛暑,まさに二重の災害というべき状況だと認識している」との考えを示し,「最終的に災害関連死をいかに抑制していくかに軸足を置いていくことになる」と強調。避難所の良好な環境の整備や被災者への保健・医療・福祉支援などへの取り組みを明らかにした。

また,3日には高市早苗総理大臣が被災地を視察したが,このタイミングでの視察には,避難所の人たちの中からは,「混乱してる中での大名行列のような政治的パフォーマンスであれば,かえって現場の負担が増えるだけだ。総理が動けば相当の予算が支出されるだろう。これまでの被災地のマニュアルから『今,何をすべきか』は十分周知されてきていると思うので,できればその予算を即効性のある被災地対策に回してもらいたい」との切実な声も出ている。総理の現地視察は,けして自己満足的なものではなく,被災地の方々の期待に迅速に応えるような即効性のあるものとなってもらいたい。