韓国の憲法裁判所は4日,厳戒態勢の中,韓国の尹錫悦大統領の弾劾を認める決定を言い渡した。これにより,尹氏は言い渡しと同時に大統領職を失職し,60日以内に大統領選が実施される。

憲法裁判所は,「尹大統領が宣言した非常戒厳は法的な要件を満たしていない」「当時国会の状況は危機的状況とは言えない」「尹大統領の戒厳宣言は国民の基本的権利を侵害した」などとして,8人全員一致で,弾劾が妥当との判断を示した。同裁判所近郊では,罷免支持派と反対派の市民の歓喜の声と落胆の声が交錯していた。

現地で取材したジャーナリストは,「現職大統領が罷免されたのは,朴槿恵(パク・クネ)元大統領に続き憲政史上2人目となる。クネ氏は暗殺された朴正煕元大統領の娘で,職権乱用だけでなく,収賄容疑も弾劾理由にされていたが,罷免決定にはけして承服せず,クネ氏の支持者らも当時猛反発して,警備の警察官と衝突したことにより,4人の死者を出した悲劇を昨日のことのように覚えている。今,最も警戒しなければならないのは,今週末に開催されるであろう尹氏の支持者らによる集会の暴徒化であろう。尹氏は『期待に応えられず,あまりにも残念で申し訳ない』などと表明し,今回の決定には納得していないが,優秀な法律家の一人として,いたずらに支持者らを過激の行動に扇動するような発言だけは慎んでもらいたい」と罷免決定に不服のある尹氏と支持者らによる過激な事態への発展を警戒する。

韓国では政権が交代するたびに何かが起きており,上記ジャーナリストが指摘したように,今週末の尹氏と支持者らの動きには特に注視したい。