自民党の派閥の政治資金パーティーをめぐる問題で,4派閥やグループ集団が次々と解散を決定し,残る2派閥【麻生派(志公会),茂木派(平成研究会)】の存続が注目されているが,茂木敏充幹事長は29日、自身が会長を務める茂木派について「いわゆる派閥は解消する」とした上で,政策集団としての活動は続けていく方針表明した。

茂木派を巡っては,同派の次期会長候補であった小渕優子選対委員長が25日,「派閥の政治資金パーティーをめぐる裏金事件を受けて設置された政治刷新本部の議論の中で『党幹部が派閥を離脱すべきだ』との意見が出たことを極めて重く受け止めた」などと語り,派閥を退会する意向を表明。

また,同派の青木一彦参院議員も翌26日,「信頼が政治の原点だ。派閥は昭和の産物だと思う。今これだけ派閥と金の問題が言われている中では,派閥を退会してでも,見直さねばならない」などと語り,小渕氏に連動するかのように退会する意向を表明した。

自民党関係者は「茂木さんは,派閥という名は解消しても今の仲間たちを政策集団として存続させる意向だが,小渕恵三元首相の次女・小渕優子氏と,小渕氏の後見人を公言し『参院のドン』と呼ばれた故青木幹雄元参院議員会長の長男・青木一彦氏の両名が退会したことは,『次期首相の有力候補』とされてきた茂木さんにとっては大きなダメージになるだろう。影響力の大きい2人が退会したことで,新たな政策集団の中にあっても退会ドミノの連鎖や分裂に繋がる可能性が出てきている。各派閥の解散・解消により,その結果『無派閥』という大きな政策集団が自民党内部に結成され,政権運営の中枢を担うことになりそうだ。そうなれば,小渕さんが,清和会(清和政策研究会)に大きな影響力を持っていた森さん(森喜朗元首相)や『ドン青木』の息子らのサポート受けることで数的有利になり、確実に次期総理の有力候補の一人になるだろう」と述べ,女性首相候補が話題になる中,小渕氏が有力候補として急浮上したことに言及する。

「ドリル優子」と揶揄されて記者会見では涙を流したことで政治的資質を疑問視された小渕優子氏だが,小渕氏の今回の動きを「小渕の乱」と称してまで政局と結び付けて報道するメディアもあるほど,小渕氏の今回の動きへの関心が高まっている。「政治とカネ」の問題で派閥政治が終焉を迎えようとしている中,「ポスト岸田」として「初の女性首相誕生」が現実味を帯びてきている永田町にあって,注目すべき小渕氏の政治的な動きである。