統一地方選後半(23日投開票)も終盤戦に入り,全国で熱い戦いが展開しているが,今回,東京都内の新宿,渋谷,池袋,東京,錦糸町,八王子,吉祥寺,立川などの主要駅で実施されている街頭演説に実際に足を運び,各政党に対する無党派層の反応を取材した。
選挙区で各候補者は選挙カーに乗り,熱心に政党名や名前,政策を連呼するお馴染みの光景の中,演説予定の候補者は駅前に陣取り,自己紹介の後演説を始める。集まった支援者の多くは演説に聞き入り,時には拍手で答えているが,無党派層の方々の多くは,用事があるのだろうかあまり足を止めて聞き入るような様子はみられない。ところが,著名な弁士が来ると状況は一変。弁士を一目見ようと多くの無党派層の人が集まり,安倍元首相や岸田首相の襲撃事件の影響もあってか,警備関係者らはその動きに目を光らせる。
そんな中,無党派層の方々に取材した。.
20代女性は「子育て世代なので,祝い金の給付や子育て用品の配布など支援政策の内容に注目している。どの候補者も支援策を熱心にアピールしているが,その違いがあまりよくわからない。支援政策を現実的に実現してくれるのかという点で考えたら政権与党の候補者なのかなと思うが,どの政党の候補者に投票するかはまだ決めていない」と話す。
30代男性は「富裕層にやさしい自民党政治には閉塞感を感じている。所得の低い弱者にやさしく,福祉を充実させてくれるような他党政権に期待したいが,自民党に代わるような政党が思い浮かばない。地方選挙では政党ではなく,候補者が近い存在なので人物的な評価で投票を決めるつもりだ」と話す。
40代女性は「コロナの影響でパート先を何度も変えることになった時はもう希望が持てない日々だった。低所得者が安心して生活できるような社会を築いてくれそうな候補者に投票したい。選挙の時だけ調子のいいことをアピールし,当選したら偉そうにしていた候補者にはもう投票しない」と話す。
60代男性は「かつては社会党のように自民党にはっきりと対峙できるような政党があったが,今は共産党くらいじゃないか。確かに東京でも維新の勢いを感じており,維新に期待してみようかという思いもあるが,維新と自民党との政策の違いがよく分からない。これまで期待していた立憲民主は人を侮辱する“サル”発言で応援する気がなくなった。子供たちのことを考えたら戦争を2度と起こさないような政党に投票する」と話す。
取材に応じてくれた方々は,いずれも国政を意識しながら地方選での投票を考えているようだ。
永田町関係者は「維新の関西での勢いがそのまま感じさせられる東京での統一地方選の情勢だ。この維新の勢いが続けば,近い将来,自民と維新を中心とする勢力による2大政党の構図も考えられるだろう。政権の安全保障などの基本政策をチェックできるような野党の存在が必要なのだが,今の立憲民主では野党共闘の実現は難しいのではないか。立憲民主は右派と左派が混在するという,民主党政権時代からの問題を抱えており,党運営には当然無理があると思う。すっきりした方が野党共闘も現実的なものとなるはずだ」と語る。
奈良県知事選に続き,和歌山衆院補選でも勢いづいている日本維新の会。その勢いは東京でも席巻することになりそうだ。