9月19日,「戦争させない・9条壊すな!総がかり行動実行委員会」と「さようなら原発1000万署名市民アクション」が主催する安倍元首相の国葬などに反対する集会が東京・代々木公園で開催された。
「国葬」の1週間前ということで市民の関心も高く,同集会には,台風14号の影響を受けながらも,約1万3000人(主催者発表)が集まり,渋谷と原宿方面の2方面に分かれてデモ行進も実施していた。
主催者を代表して挨拶した,総がかり行動実行委員会共同代表の小田川義和氏は「野党や市民の声をまったく聞こうとしない岸田政権に,腹の底からの怒りを突きつけよう」「国葬や大軍拡など安倍政権以上に憲法と立憲主義を無視した政治を進めている」などとと岸田政権を批判し,「平和と暮らし第一の政治を求める声と運動をさらに強めていこう」と訴えた。
同集会には,日本共産党の志位和夫委員長,立憲民主党の阿部知子衆院議員,社民党の福島瑞穂党首,作家の落合恵子氏,改憲問題対策法律家6団体連絡会の大住広太弁護士らが参加。
志位氏は,安保法制について,今夏に米ハワイなどで行われた米海軍主催の環太平洋合同演習(リムパック)では「安保法制=集団的自衛権の発動を想定した訓練が歴史上初めて行われた」と告発し,「『安保法制』と『敵基地攻撃』が合わさると恐ろしいことになる」と指摘。米国が海外のどこかで戦争を始めたら,集団的自衛権を発動し,自衛隊が「敵基地攻撃」能力を使って相手国に攻め込む,その結果,日本に戦火を呼び込むことになるとして,「こんな道は絶対に止めましょう」と訴えた。また,志位氏は,各紙世論調査で,安倍晋三元首相の「国葬」反対が60%以上だと示して,道理がないことの証明だと強調するとともに,安倍氏への「弔意」や「敬意」を強制する「国葬」は憲法違反だと強く批判。安保法制を強行し,格差と貧困を広げ,国政私物化の疑惑にまみれ,統一協会の「広告塔」になった人物に対して,「『敬意』の強制は絶対にあってはならない」と強調し,最後まで「国葬」中止の声を広げるよう訴えた。
立憲民主党の阿部知子衆院議員は,「安倍晋三元首相の『国葬』」に反対の意思を表明していく。国葬は法的根拠もない」などと訴えた。
社民党の福島瑞穂党首は,「安保関連法=戦争法,この違憲の法律をみんなの力で廃止していこう」「世界の地震の1割は日本で起きている中で,なぜ原発推進なのか」などと批判し,「国葬の撤回,脱原発を実現しよう」などと訴えた。
作家の落合恵子さんは,福島第1原発事故にかかわって「原発事故を『アンダーコントロール』していると発言した人の国葬はお断りします」と強調。原発「新増設」まで表明する今の政治に,「ノーの意思を示そう」などと訴えた。
弁護士の大住広太氏は,「国葬」は法的根拠もなく,実施すればさまざまな形で弔意の強制が行われる危険があると指摘し,「反対の声を強めていきましょう」と訴えた。
さらに,参加者は,「集団的自衛権の行使を容認するときも閣議決定だった。国葬もそう。勝手に決めるな,一番憤っている」「閣議で決めれば何でもできる。国会を通せ。それが民主主義だ」「憲法無視の政治ではなく,憲法を生かした政治へ転換しよう」などととアピールし,デモ行進を実施していた。
9月20日,「国葬」に関するFNNの世論調査では,賛成が31.5%で反対は62.3%と反対意見が大きく上回る結果になり,反対の声がさらに広がる可能性がある。これ以上反対の声が広がることで,過激な反対活動が起きなければいいのだが。「国葬」ではなく別な形式であれば,ほとんどの国民が静かに見送ることができたであろうに。