立憲民主党の代表選挙は,泉健太・政務調査会長,小川淳也・国会対策副委員長,逢坂誠二・元総理大臣補佐官,西村智奈美・元厚生労働副大臣の4名で争われており,30日,投開票が行われるが,上位2人による決選投票にもつれ込む公算が強まっている。
今のところ,泉氏と小川氏が決選投票にのぞむのではないかと見られているが,立場を明らかにしていない議員もおり,混とんとした情勢だ。次期参院選で党の顔となり得る人物を模索しているのだろう。各陣営とも,決選投票を見据えて,他の陣営の幹部に連携を持ちかけたり,個別の議員に投票を呼びかけたりするなどの動きも活発化させている。
今回の代表選で焦点となっているテーマの一つとして,日本共産党との共闘関係がある。
代表選の候補者4名が,28日のフジテレビ系「日曜報道 THE PRIME」に出演した際,共産党との「閣外協力」の合意を掲げて先の衆院選に臨んだ立憲が議席を減らしたことを紹介され,キャスターが「議席以外に,共産党との共闘で立憲が失ったものがあると思う人は挙手してほしい」と促したところ,泉健太氏と小川淳也氏の2人が迷わず手を挙げた。
泉氏は,比例で議席を減らしたことに関し,「立憲の政策,実績をきちんと訴えなくてはいけなかったが,野党全体の訴えというふうにぼけてしまった」と悔やみ,小川氏は,「今回の『限定的な閣外協力』という言い方は非常に中身がよくわからない」と指摘。「国民の十分な理解につながらなかった」との見解を示した。
また,逢坂氏と西村氏の2人は挙手しなかったが,逢坂氏は1人区での候補者一本化に「効果はあった」と強調したうえで,自身が道連代表を務める北海道での選挙戦について,「一緒に街頭に立ったり,一緒にビラを配ったりという活動はほとんどなかった」と振り返った。西村氏は「立憲として自分の力で訴えて政策を有権者に理解してもらい,票を投じていただくのが基本だ」と強調した。
なお,立憲民主党の最大の支持母体の一つ連合の芳野会長は立憲と共産の共闘について「あり得ない」との立場を示している。
このため,「立憲民主党の代表が変われば,日本共産党との共闘は見直されるのか」と感じた視聴者も多かっただろう。
これに関して,日本共産党の志位委員長が25日,「限定的な閣外からの協力」について,「公党が公式に結んだ合意。国民への公約になる」として,来夏の参院選に向けて「誠実に順守していく立場で臨みたい」との意向を表明している。また,同党の小池書記局長は29日,先の衆院選で限定的な閣外からの協力をするとした立憲民主党との合意について「どなたが代表になろうとも国民に対する公約で公党間の確認だ」と述べ,新代表決定後も合意は継続するべきだとけん制した。
今後は「閣外協力」の内容を,国民にいかに理解してもらい,浸透させるかが日本共産党の最重要課題となってくるだろう。立憲民主党代表選後の日本共産党との協力関係をはじめとした野党共闘の在り方で,日本の政治が大きく転換する可能性がある。