新型コロナウイルスの感染が再び拡大している。
  イタリアでは25日,1日あたりの新たな感染者が2万人を超えてこれまでで最も多くなり,医療現場への負担も深刻な状況になった。このため,コンテ首相は,「新たな規制を守れば感染を抑えられる。クリスマスの休暇を平穏に過ごせるようになる」などと訴え,約1ケ月間,飲食店の営業を原則として午後6時までに制限するほか,スポーツ施設や映画館などを閉鎖すると発表した。
  スペインでは,サンチェス首相が25日,一部の離島を除く,ほぼ全土に非常事態を宣言を発表した。非常事態宣言は来月9日までの予定だが,サンチェス首相は,議会下院の承認を得たうえで来年5月まで継続させる意向であり,記者会見で,「スペインは,最も深刻な公衆衛生上の危機にある」と訴え,国民に理解を求めた。これに伴って25日から,午後11時から午前6時までの夜間の外出が禁止され,バルセロナのある北東部カタルーニャ州では,レストランやバーの営業も原則として禁止。また,通勤などを除いて自治体をまたぐ移動の制限などの厳しい規制を実施する権限が州政府に与えられた。
 フランスでは,1日当たりの感染者数が3万人を超える日が出たほか,重症化する人も増え,医療機関への負担が増しているとして,今月17日から首都パリなど9つの地域で夜間外出禁止が発令された。
 チェコでは,この2週間で感染者数が急増。政府が22日から2週間近くにわたって,食料品店や薬局などを除くほとんどの商店を閉鎖するとともに,通勤や買い物,それに散歩以外の外出を制限する措置を発表した。
 ドイツでは,1日当たりの感染者数が7000人を超える日が相次いでおり,21日には感染対策を担うシュパーン保健相が検査で陽性だったことが明らかになった。
 イギリスでは21日,1日当たりの感染者数が2万6000人を超えて過去最多を更新し,今月14日から地域の感染状況に応じた規制が導入され,パブやバーの営業を事実上禁止するといった最も厳しい規制が課される地域が増えている。
 ヨーロッパでは先月以降,各国で今年の春を上回る水準で,新型コロナウイルスの感染が再び拡大。その他世界各国からも感染拡大の情報が流れてきている。各国で1日当たりのPCR検査の数が平均して数万件を超えるなど,検査態勢の拡充が新たに確認される感染者の急増につながっているとも指摘されているが,国によっては医療態勢がひっ迫し始めており,各国は規制の強化を余儀なくされている。このような新型コロナウイルスによる第2波の危機的状況を日本でもっと報道すべきであろう。確かに「with コロナ」の時代なのだろうが,「GO  TOキャンペーン」の影響もあり,日本国民は「コロナの恐怖」に次第に慣れてきて,移動や飲食などでの3密コロナ対策が緩慢になってきているのではないか。
  今後,冬を迎え,インフルエンザと共に新型コロナウイルスの流行が懸念される状況だ。マスクや手洗い消毒の習慣などが定着化したことで楽観視している方々も多いが,今のヨーロッパの危機的状況を見て,新型コロナウイルスが流行し始めた時に多くの人々が抱いた「愛する人たちを守る気持ち」を思い出してほしい。