自民党のウェブサイトやツイッターで配信されたダーウィンの「進化論」と憲法改正を結びつけた「教えて!もやウィン」と題する4コマ漫画が波紋を広げている。
同漫画では,「もやウィン」というゆるキャラが「進化論ではこういわれておる」と前置きし,「最も強い者が生き残るのではなく 最も賢い者が生き延びるのでもない。唯一生き残ることが出来るのは変化できる者である」と説明した後,唐突に「これからの日本をより発展させるために,いま憲法改正が必要と考える」と主張しているのだ。
ところが,引用されたのはダーウィン自身の言葉ではなく,1960年代に米国の経営学者がダーウィンの著書「種の起源」を独自に解釈して論文発表した「誤用例」と指摘されているのだ。
このためツイッター上では「進化論を理解していない誤用だ」「政治に利用するのはこじつけだ」「ダーウィンはそんなことひとことも言ってません。撤回してください」「全く無関係の憲法と結びつけるのはこじつけに過ぎません」「変わる必要があるのは自民党では」「憲法とは全く無関係の進化論を持ってきて変化の必要性を訴えるのはこじつけに過ぎません。また進化論の理解も間違っています」「自民党のみなさんが進化論を理解していないことがよくわかりました。全世界に恥を広める前に,削除することをお勧めします」等々の指摘や批判,撤回を求める声が噴出している。
自民党関係者は「注目のされ方には問題があるが,憲法改正に関心を持ってもらうのにはいい漫画なのかもしれない」などと語り,二階俊博幹事長も「発言者(漫画作製者)の真意は確認していないから分からない」とし,「学識のあるところを披歴されたのではないか。ダーウィンも喜んでいるでしょう」「何を言ってもそういうご意見が出るところが民主主義の世の中であって,この国の良さだ」と問題視しない構えだ。
なるほど,状況に応じて人間は変化すべきだとは思うが,憲法改正をダーウィンの進化論と結びつけ「変化する」を正当化しようとすることには抵抗感がある。その状況によっては「変化しない」ということも進歩的な選択肢であることがあるだろう。