欧米の主要国は16日,米国が世界の感染者が210万人を超えた新型コロナウイルスの発生源が中国・武漢の研究所かどうかについて調査を進めていると発表するなど,新型ウイルスのパンデミックをめぐり,中国への圧力を強めている。
  新型コロナウイルスは,中国・武漢にある政府系のウイルス研究所で最初に人間に感染した可能性があるというのだ。
 注目を受けているのは,中国科学院武漢ウイルス研究所。
 ワシントン・ポストのコラムニストは14日,米政府当局者が2018年に訪問し,「コウモリのコロナウイルスの研究をしているが,安全対策などが不十分だ」との懸念を示し,米国が安全管理などを支援すべきだと訴える公電を送ったと報じた。また,この公電によって,研究所が感染源ではないかという議論が米政府内で広がっていると伝えている。さらに,研究所でコウモリから人に感染した恐れがあるにもかかわらず,武漢市内の海鮮市場から広まった疑いが出たのは,「研究所から責任をそらすためだった」との報道も米国内に広がっている。
 フランスのマクロン大統領は16日,英紙フィナンシャル・タイムズのインタビューに応え,新型コロナウイルスの中国での感染拡大に関して「起きていながら私たちが知らないことが明らかにある」と述べ,中国政府による情報隠蔽を示唆し,中国が新型ウイルスの流行にうまく対処していると「ばか正直」に信じてはいけないなどとと警告した。
 また,「新型コロナウイルスへの対応で欧米の民主国家は中国のような強権的な政府に比べて弱さを示したのではないか」との質問に対して,マクロン氏は,情報が自由に流れ,市民が政府を批判できる国と,真実が隠される国では比較にならないと指摘し「中国の方がうまく対応したというのはあまりに無邪気だ」などとと主張した。
 これに対して,中国の習近平国家主席とロシアのプーチン大統領は電話会談し,中国を非難するのは「国際協力に非生産的で有害だ」などと反発している。
  新型コロナウイルスが世界中で拡散する中,先ずはワクチンの早期開発で各国が連携して国際協力してもらいたいが,武漢にウイルス研究所が実際に存在していたという事実は世界中からどのような目で受け止められているのだろうか。