フランス東部ブザンソンで21日,第56回ブザンソン国際若手指揮者コンクールの決勝が行われ,青森県三沢市出身の沖澤のどかさん(ベルリン在住)が優勝した。
同コンクールは,今回が56回目の開催となる。1951年の創設時から毎年開かれていたが,93年以降は隔年となった。日本人の優勝者は59年の小澤征爾さんから沖澤さんまで計10人。女性では82年の松尾葉子さん(現・セントラル愛知交響楽団特別客演指揮者)に次いで,沖澤さんが2人目である。
今年は同コンクールに270人が応募し,20人が本選に進出。決勝は沖澤さんとフランス,中国の出身者計3人が競った。決勝の課題曲はフランスの作曲家エリック・タンギ氏が今回のコンクールのため作曲した管弦楽曲とドイツのリヒャルト・シュトラウスの交響詩「死と変容」だったが,沖澤さんは情感豊かにかつ細やかに表現し,観客を魅了。オーケストラと観客が選ぶ「オーケストラ賞」と「観客賞」にも選ばれた。
沖澤さんは幼少期からピアノやチェロを習い,東京芸大指揮科へ進学したが,悩んで休学した時期もあったそうだ。その後,同大学院修士課程を修了し,ドイツ・ベルリンの音楽大でも学んだ。昨年の東京国際音楽コンクールの指揮部門で女性として初めて1位となった。沖澤さんの才能はもちろんのこと彼女の能力を見出し,支えた周囲の人たちがあってこそ,彼女は今回の栄誉を勝ち取ることができたのだろう。