令和初の国賓として来日したドナルド・トランプ米大統領。「おもてなし」日程といわれる中,安倍晋三首相ととも大相撲夏場所千秋楽(26日,両国国技館)を観戦した。
  異例の厳しい警備の中,トランプ大統領夫妻がどのようなスタイルで観戦するのか事前に大きな話題になっていたが,升席に設置された1人掛けソファに座って楽しむと,表彰式では土俵に上がり,初優勝した西前頭8枚目朝乃山に「米国大統領杯」を授与,会場は大いに盛り上がりを見せていた。
 一方,伝統文化を重んじる角界で,「ソファにスリッパ?」と違和感を感じた国民も少なくなかったようだが,その様子の一端を海外メディアが次のように報道していた。
 米ニューヨークを拠点に置くビジネスサイト「ビジネス・インサイダー」は26日(日本時間27日),「トランプ,日本で相撲観戦し多くの伝統を破る」との見出しを打って,「トランプの観戦だけのために設けられた“米国大統領杯”を優勝者に授与し,観戦に当たって複数の相撲の礼儀作法を破った」と批判した。
 同サイトは「トランプは今回特別に設けられた重さ30キロ,高さ約137センチにも及ぶ“米国大統領杯”を朝乃山に授与した」とし,トランプ氏が同杯が今後数百年に渡って授与され続けること望んだと伝えた。
 さらに「トランプの訪問は多くの相撲の伝統を破った」とし,「通常観客は地べたに引かれた座布団と呼ばれるクッションに座るが,トランプと妻のメラニアにはいすを与えられた。日本相撲協会は安全対策のため,座布団を投げることを禁じた」とした。
 記事は「人々が土俵に上がるときは裸足で上がることになっているが,トランプはスリッパを履いて上がり賞を授与。さらにトランプは相撲の取り組みに集中している様子はなく,いくつかあった劇的な場面にも反応を見せなかった」と辛辣だった。
  「土俵の上は女人禁制」など独自の伝統文化を押し通している角界。状況に応じては土俵に上がる階段を設置したり,スリッパで土俵に上がることを容認できる柔軟性があるのなら,今後の相撲界の改革も期待できるのだろう。スリッパを脱いで裸足で土俵に上がったほうが,トランプ大統領の日本での印象はさらに良くなったことと思うのは私だけだろうか。