安倍晋三首相が自民党総裁選挙(9月7日告示, 同20日投開票)への立候補を正式表明し,すでに出馬表明している石破茂元党幹事長との一騎打ちとなりそだ。 
 安倍首相は,党員・党友などに決意文と政策ビラを配布。
 決意文によれば,安倍首相は「日本のかじ取りを担う決意をした」と表明し,2019年の皇位継承やG20サミットなどにも言及し,「歴史の転換点」に「先頭に立って新たな時代を切り拓いていく決心をした」と意気込みを述べている。
 また,安倍首相の政策ビラによれば,「責任,実行。平成のその先の時代へ」と題し,「GDP600兆円の達成」や「憲法改正」など,「5つの決意」を掲げている。
 一方,自民党の石破茂元幹事長は27日,国会内で開いた政権公約発表の会見で,党総裁選に向けたキャッチフレーズ「正直,公正,石破茂」を変えない考えを表明した。森友・加計問題での対応が批判された安倍晋三首相への個人攻撃などと批判されたが,石破氏は「突然言い出した言葉ではなく,政治家になって以来の心がけ。人への批判ではなく,変えることはありません」と理解を求めた。その上で「政策の議論をするに当たっては,スローガンは当然変わる」と主張するなど,党内支持者らに配慮する意向も示唆したが,公約には,首相の政治姿勢をけん制するような内容が並んだ。「いつどこで,誰が何をしたか明確でなければならない」として,問題になった加計学園と首相秘書官の面会を念頭に「官邸スタッフの面会内容の明確化」と記載し,「フルオープンの議論」「不都合でも必ず開示」と訴えた。また,安倍政権での成長戦略や地方創生,女性活躍は「失敗」とする資料を配布し,今後アベノミクスに対抗した「石破ビジョン」を打ち出す構えだ。
 現在のところ,安倍首相の現職の強みに加え,すでに党内の7派閥のうち5派閥が支持,竹下亘派も衆議院議員は安倍3選賛成に傾いているとされ,石破氏は20人しかいない自派と参院竹下派の一部しか固めておらず,「安倍圧勝・再選」の大方の予想だ。 
 一部世論調査では,次期総裁として,安倍首相と答えた人は39%,石破茂元幹事長は31%,野田聖子総務相は4%で,首相支持率が先行するものの,国会議員の支持率ほど大差がなく,また,モリカケ問題の影響なのか,取材を通して国民には安倍政権に対する警戒心を未だ感じる多く,国会議員と国民の認識に乖離があるように思える。